住まいのコンシェルジュ

リフォームでキッチンやマンションも激変!リノベーションとの違い

住宅は完成し、住み始めた日から劣化が始まります。安心・安全・快適な暮らしを、いつまでも維持したいと思うのは誰でも同じことでしょう。大切なマイホームの価値を損ないたくない気持ちはとてもよくわかります。
住宅の性能維持に必要なのは、定期的なメンテナンスを行うこと。住宅の寿命を延ばすため、修繕・修理を目的とした大掛かりなリフォームも見直すことは大きな意味があります。
また、ライフスタイルの変化に応じて、設計の見直しを考えるきっかけになるでしょう。今回は、住宅のリフォームで知っておきたいことをまとめました。

  1. リフォームについて
  2. リフォーム事例紹介
  3. 目的を重視したリフォーム
  4. 集客率を上げる店舗リフォーム
  5. リフォーム前に知っておきたい豆知識
  6. よくある質問
  7. まとめ

1.リフォームについて

同じ家に暮らしていると、劣化や老朽化が気になってきますよね。長年暮らしてきた住宅は愛着がありますし、建て替えには多額の費用がかかるので避けたいというのが本音でしょう。
リフォームは、建て替えせずに新築と同レベルの水準に住宅を補修する工事のこと。具体的にはどのような内容を意味するのでしょうか? 

1-1.リノベーションとの違い

近年耳にするようになったリノベーションという言葉。リフォームとの違いがわかりにくいとの声が多くあります。同じように捉(とら)えている方もいますが、実は違うものです。

1-1-1.小規模改修・修繕をリフォーム

リフォームの定義とは、古くなった住宅を新築時と変わらない状態へ戻す工事としています。マイナスからゼロへ回復すること。賃貸住宅でも退去後にリフォームし、原状回復を行うのが一般的です。元の状態へ戻す作業を指し、劣化したものを改良する意味として使われています。新築と同じまたは新築以下の状態がリフォームです。

1-1-2.大規模改修・付加価値をつけるのをリノベーション

リノベーションとは、刷新・革新・修復です。劣化したものをリセットするのがリフォームであるのに対し、リノベーションはリフォームの要素へプラスアルファの付加価値をつけることを意味しています。より良いものを望む方はリノベーションを行い、間取りの変更など大規模な改修が求めるのです。リノベーションとリフォームの区別は難しいもの。新築以上の価値をつけるために行うのがリノベーションです。

1-2.住まいまるごとリフォーム

住宅全体をリフォームする場合、住宅機能そのものが飛躍的にアップすることはないとされています。しかし、新築時のような美しさを取り戻し、快適な環境が蘇(よみがえ)るのです。日本の住宅は築30年を目安に建て替えとされていますが、リフォームで雰囲気を変えて居住空間をリフレッシュできます。
改築は建築基準法で定義された、建物全体または一部を取り壊すこと。改築時は自治体に確認申請が必要ですが、リフォームは必要ないとされています。

1-3.新築との違い

住宅全体をリフォームするのと、新築するのを比較する方もいます。リフォームは、新築費用の50〜70%と抑えられるのがメリットです。新築するなら土台から新しく建て直し、金額も大きく跳ね上がります。
新築は規模の変更も可能ですが、リフォームは規模を変えずに機能回復を目的としているのです。間取り変更は可能ですが、構造の問題で変えられないことも。
骨組みだけを残し、すべてをリフォームするスケルトンリフォームという方法も注目されています。

1-4.部屋のリフォームはDIYでも可能

部屋の一部をリフォームする方法もあります。小規模なリフォームならDIYでも施工できるでしょう。目的に応じ、空間をリフレッシュする方法です。壁紙の張り替えやわずかなレイアウト変更など、自己流でも手がけることができます。
棚の新設・間仕切りなど、低予算でもアイデアによって実現可能です。イメージとしては、模様替えに近いものとされています。

1-5.増改築との違い

増改築とリフォームも異なります。住宅の面積を増やすのが増築で、必要に応じて骨組みや構造にも作り直すもの。新たな部屋を平屋の上に作るなどを指します。
一方、改築は床面積を変えず、構造はそのまま残すものです。間取り変更することもあります。

1-6.マンションも思いきったリフォームができる

マンションは戸建て住宅より制限があり、リフォームが難しいのでは?と考える方もいます。想像されているより自由度も高く、間取り変更や大幅なデザイン改革も可能です。ただし、マンションには専有部分と共有部分があります。玄関からベランダ手前までの専有部分ならリフォームが認められ、キッチン・風呂・トイレなど水回りもきれいにできるのです。

2.リフォーム事例紹介

実際にリフォームした事例をご紹介します。きれいになって使いやすくなった・快適になった・リラックスできるようになったなど、喜びの声が集まる仕上がりです。

2-1.システムキッチンに入れ替え

古いタイプのキッチンは、低くて狭い・使い勝手が悪いなど不満を持っている方が多いものです。毎日使う場所だからこそ、動線に合うようにリフォームしたいと考えることでしょう。
古いキッチンをまるごと取り外し、システムキッチンに入れ替えする方法です。必ずしも既存のキッチンと同じ形状である必要はなく、スペースが許すならL字に変更することもできます。

2-2.寒さを解消した風呂

旧式の風呂はタイル貼りのものが多いですよね。タイルにはすき間があり、目地のカビが気になります。掃除に手間がかかるのは嫌だと考え、リフォームを望む方も多いのです。
また、風呂は冬季の冷えが気になりますよね。リフォームでユニットバスに入れ替え、風呂を温かみのある空間に解消でき、室内との温度差ができにくくなるのも特徴でしょう。温度差で心筋梗塞や脳卒中などのリスクも上昇するため、高齢化に備えてユニットバスに入れ替える動きが進んでいます。浴室暖房を備えたユニットバスも注目されている商品です。冷えない風呂の導入は健康管理の1つ。リフォームで段差をなくし、バリアフリー設計を視野に入れることも可能です。

2-3.水周りを全面入れ替え

トイレ・風呂・洗面所・キッチンの水周りが劣化し、古さが際立ってきますよね。水周りをまるごと入れ替えし、使いやすく衛生的な環境に生まれ変わることができるのです。一度に交換するメリットは、デザインの統一感が出ること。個別にリフォームし、イメージにばらつきが出るよりまとまりのある印象にすることができます。

2-4.リビングを明るく広くする

リビングは家族が集う大切な空間。1日の疲れを癒(い)やし、リラックスできる場所として重きを置いている方も多いことでしょう。
「とにかく明るい空間を」「和室と区切られていた部屋をリビングに改造して広々とした間取りに」など、明るさと広さを求める声が増えています。核家族化が進み、和室の需要が減ってきている背景も関係しているのでしょう。

2-5.使い勝手の良い洗面所に帰る

洗面所は洗顔・歯磨き・メイクなど身支度をする場所。脱衣所としての機能も併せ持ち、洗濯機を設置している家庭も多いことでしょう。暗い・狭い・窓がない・生活感がまるだしなど、悩みの種でもあります。
斬新なデザインのものや輸入品も好まれており、リフォームでホテルのようなパウダールームに変えることができるのです。洗濯機を収納内部に設置でき、生活感を一掃できるのもメリットでしょう。リフォームを機に、収納を増やすこともできます。

2-6.メンテナンスが楽なフローリングにチェンジ

畳からフローリングへリフォームする背景には、高齢化社会による在宅介護を視野に入れた考え方が影響しているのです。将来、在宅でケアしなければならない状況に陥ったとき、畳よりフローリングの方がメンテナンスも楽で、介護ベッドや車椅子の利用も楽になります。部屋と部屋をつなぐ敷居をバリアフリーにすることで、移動もスムーズになることでしょう。

2-7.汚れを落としやすい壁紙に変更

お子さんの落書きによる被害は、壁紙が最も多いと思います。壁紙はどんなにこまめな清掃を行っていても、日常の調理で飛び散った油やこびりついたほこりで頑固な汚れになっているのです。
ペットを飼っている家庭では、臭いも気になるポイント。消臭効果のあり、キズがつきにくい素材を使った壁紙選びも必要になります。ニーズに合う壁紙選びができるのも、近年急増しているリフォーム事情の1つといえるでしょう。

2-8.屋根の葺(ふ)き替え工事

従来使われていた瓦の難点は、重たいことと割れやすいことでした。劣化により、すき間から雨漏(も)りが発生することもあり、修復工事を行うケースもあります。
たかが雨漏(も)りと思う方もいますが、雨は屋根裏に湿気を残し、柱や建物の重要部分に腐食やカビが発生してしまうのです。瓦全体をよりグレードの高いものに変える工事もありますが、軽量で耐久性の高い屋根材に変更する方もいます。遮熱・断熱塗装も行い、住宅機能向上を目的としたリフォームを行う例もあるのです。いずれの工事も下地をしっかり修復してから葺(ふ)き替えを行います。

2-9.上り下りしやすい階段

階段は、建築基準法に規定されている高さと踏み面の寸法を守らなくてはなりません。高さは18〜20cm以内、踏み面20〜22cmが登りやすいとされている基準です。高齢者の方は足の上げ下ろしが難しいこともあり、高さを18cmと低めに設定すること増えています。
手すりを設置し、安全面強化に特化したリフォーム工事が中心となるでしょう。また、踏む回数が多く劣化が進みやすい踏み面の中心部をあらかじめ補強し、キズや摩耗を防止します。

2-10.節水型トイレ

トイレのリフォームを考える方の多くは、節水と狭さの解消を目的としています。近年流通量が増えているタンクレストイレは、節水効果もあるのに加え、タンクがないのでトイレを広く使えるメリットがあるのです。
手洗いスペースの設置も行い、来客にも心地よく使ってもらえる空間に仕上げることができます。

2-11.安全確保を目的としたベランダの修繕

長年使っていると、ベランダの支柱がサビ・ヒビ割れなどで腐食し始めます。安全を考え、早期に修繕を行うことが求められるのですが、修繕と一緒にデザインの変更を考える方もいるでしょう。
天候に左右されないサンルームにし、部屋の一部として使うことができる空間に変えた事例もあります。ベランダを増築したいという方もいるのですが、強度がしっかり保(たも)たれているかを考えることが最優先です。ベランダは宙に浮いた状態であるため、頑丈に作らなければ事故にもつながります。

2-12.美観をもたらすエクステリアのリフォーム

玄関周りが使いにくい・入り口がおかしな方向に設置されている・雑草が生えて嫌だという意見をお持ちの方に人気なのは、エクステリアのリフォームです。狭小住宅が増え、狭い空間でもガーデニングを楽しみたい・なるべく美しく広く見えるようにしたいと願う方が増えています。雑草対策としてコンクリート固めを行い、ガーデンテラスとして楽しめる空間に変える動きにも注目です。
入りにくかった入り口も、多くの費用をかけずにイメージチェンジでき、スロープを設置するなどバリアフリー化も進んでいます。

3.目的を重視したリフォーム

高齢化社会や核家族化が進み、住宅に求めるニーズも変わってきています。介護・光熱費削減・ライフスタイルの変化など、明確な目的をもったリフォームも増加傾向にあり、今後もより注目されてくるでしょう。

3-1.将来を予測したバリアフリー化

バリアフリーは、必要になったときに始めるものではありません。将来体が弱り、身動きができなくなると想定し、早めに着手するものです。実際に体が動かなくなった後では、工事の手続きやデザインを決めるだけでもひと苦労します。

3-1-1.手すり取り付けの必要性

バリアフリーといっても、手すりをつける・段差をなくすといった簡易工事ばかりを意味していません。車椅子の通行に邪魔になると判断するなら、既存の手すりを外す工事も行われます。
力の入りやすい利き手に手すりがあれば便利だと思う方が多いもの。しかし、年齢や体の状態によって向き・高さ・取り付け方向も変わってくるのが現実です。

3-1-2.段差解消方法

段差解消やスロープは、車椅子の方だけではなく、お子さんや妊婦にとっても便利なものです。DIYで取り付けできるミニスロープの設置で簡単に段差解消できますが、きちんと固定されていないと危険ですので注意してください。
段差解消工事と合わせて行うことが多いのが、開き戸から引き戸に変更する工法です。引き戸なら車椅子の方が自分で開閉でき、スムーズな通行が実現できます。風呂・トイレも行うようになってきました。

3-2.省エネ設計を取り入れたエコリフォーム

環境に配慮したエコロジー設計住宅が注目されています。太陽光発電システム・節水タイプトイレ・高効率給湯器の設置などが代表的なエコリフォームです。

3-2-1.省エネ住宅エコポイント付与対象

風呂の高断熱浴槽は、JIS A5532に規定されるものに該当する性能が対象です。エコリフォームの施工を行うと省エネ住宅ポイントの付与を受けることができます。しかし、一定の条件を満たすことが必要です。窓断熱改修または外壁・天井・床の断熱改修を行うなら、設備のエコリフォームは3箇所より少なくても対象となります。一方、窓断熱改修または外壁・天井・床の断熱改修を実施しない場合、住宅内のエコリフォームは3箇所以上施工するのが条件です。

3-2-2.そもそも省エネ住宅エコポイントって何? 

省エネ住宅エコポイントは、国土交通省が設けた制度。エコ設計の新築住宅およびエコリフォームした人に与えられるポイントです。新築住宅は1戸あたり30万ポイント、エコリフォームでは1戸あたり30万ポイントを上限に設定されています。ただし、耐震改修を行う場合、1戸あたり45万ポイントを上限に付与されることがあるので、事前に確認してください。工事内容に応じ付与されるポイントで、発行申請・ポイント交換申請・完了報告という3つの手順が必要です。

3-3.ライフスタイル見直しに伴うデザインリフォーム

核家族化が進み、子どもが巣立った後は夫婦だけの生活を見直すケースも増えてきています。部屋がいくつも残っていて、デッドスペースになっているのはもったいないですよね。使わない部屋は通気も悪いなり、締め切った窓が目につくと防犯トラブルもつきまといます。

3-3-1.夫婦だけの暮らしを楽しむためにデザインチェンジ

夫婦だけなら広々使いたい・おしゃれなデザインに変更したい・イメージを一新したいという方に求められているのは、デザインリフォームです。
夫婦だけの暮らしを見直し、住まいの快適さや機能を追求するリフォーム方法として人気を集めています。子どもが独立した後は、夫婦だけで豊かに人生を楽しむ設計変更を行い、需要も高まってきているのです。

3-3-2.モダンな雰囲気を満喫する

デザイン要素が加わると費用が高いという印象を持つ方もいるでしょう。しかし、リフォームにもデザイン要素はつきもの。どんなリフォーム費用にはデザイン費が含まれています。床材・壁紙を選ぶだけでも雰囲気はがらりと変わり、モダンな住宅へイメージチェンジする方もいるのです。人気があるのは和モダン・アンティーク・北欧風など。夫婦だけの新生活に向け、心機一転して雰囲気を変えるのもいいですよね。自分の理想に近づけるためのデザインチェンジと捉(とら)えてください。

4.集客率を上げる店舗リフォーム

店舗リフォームでは、さまざまな要望がありますよね。より集客率を上げたいという思いや劣化を修繕したいなど、ニーズによってリフォーム内容も変わってくるのです。

4-1.看板の一新

店舗の顔といえる看板を新しいものにしたいという要望もあります。お客さんの目に留(と)まる、足を運びたくなるデザインへの変更を行うのです。看板のデザインを一新するのは、遊び心も大切。ビジネスチャンスに生かしてみてください。

4-2.きれいな店内に演出

古びた店舗だと、どうしても衛生面での心配を抱かれてしまう懸念があります。購買意欲減少にもつながりますので、リフォームで美しさを取り戻すことが大切です。
美しい店内にあるものや料理は、人の目により魅力的に映ります。今まで以上に集客したいと願うなら、店舗リフォームを考えるべきです。

4-3.売り上げアップを狙ったレイアウト変更

新商品の販売がきっかけで、レイアウト変更することもあります。店舗の機能アップを狙って、売り上げに結びつく動線に変えようとする経営者もいるでしょう。長年同じレイアウトを続けていると、どうしてもレイアウトが売り上げに影響していることに目を向ける機会が減ってしまいます。建築デザイナーと一緒に、動線やアピールしたい要素などを相談してみてください。

5.リフォーム前に備えておきたい豆知識

実際にリフォームしようと考える方のために、費用や注意すべきポイントをご紹介します。

5-1.こだわりたいポイントを明確に

リフォームを考えたとき、あちこちたくさん手を出そうとしてしまう方がいます。すべてを行って便利な機能に生まれ変わることができるのが理想的です。しかし、一番重要視しているのは何かを明確にしておくようにしましょう。
どう暮らしたいのか・何を優先するのか・変えたい場所はどこかなど、目的を持って始めるようにしてください。こだわりたいポイントはなるべく絞っておくようにします。

5-2.ショールームでイメージに添うものか確認する

カタログで選ぶだけでは不十分なこともあります。実際に取り付けてみたら、イメージとは違ったということも起こるでしょう。商品の質感・色合いなどは、実際にショールームへ出向いて確認してください。
カタログで商品をピックアップして候補を絞り、メーカーのショールームで見るといいでしょう。近くにショールームがない場合、確認できる店舗がないかメーカーへ相談してみてください。

5-3.ぜひ活用したい無料相談

どのリフォーム業者でも、無料相談を受けつけています。リフォームの進め方・規模・施工が必要な範囲など、素人ではわかりにくいポイントがたくさんあるはずです。住宅はメンテナンスやリフォームを行わない限り、劣化が進んでしまいます。思い立ったら、まずは無料相談を受けてみましょう。1社で不安なら、複数へ相談する方法もおすすめです。自分と相性がいい業者かどうかもわかってくるでしょう。

5-4.リフォーム費用の相場は? 

一般的な戸建て住宅でリフォームを行った場合、いくらかかるのでしょうか?費用相場をご紹介します。広さや施工内容により、変動がありますので注意してください。

5-4-1.場所別費用の相場

  • キッチン(100〜150万円)
  • 風呂(50〜100万円)
  • 洗面所・トイレ(50万円まで)
  • エクステリア・屋根(50〜100万円)

マンションをリフォームする場合、戸建て住宅より少し費用が低めです。

5-4-2.活用したいリフォーム減税制度

国と地方公共団体による補助金制度があるのをご存じですか?中でも国が行っているリフォーム減税は大変有効な制度ですので、活用してみてください。
リフォーム減税には2つの種類があり、1つは投資型減税と呼ばれるもので、もう1つはローン型減税です。

  • 投資型減税(ローンの利用にかかわらず、リフォームに使った金額に応じて受けられる制度)
  • ローン型減税(リフォームローンを組んだ場合にだけ適用される制度) 

5-4-3.減税制度が受けられる条件とは?

投資型減税・ローン型減税ともに、耐震・バリアフリー・エコリフォームに対して適用される制度です。よく耳にする住宅ローン減税とも要件が異なるので、下記の点に注意してください。

  • 投資型減税(ローン利用なし。または、5年以下のローン)
  • ローン型減税(5年以上ローンを利用)
  • 住宅ローン減税(10年以上ローンを利用)

5-4-4.減税制度の控除額について

それぞれの減税制度に対する最大控除額をご紹介します。

  •  投資型減税(耐震25万円、バリアフリー20万円、エコリフォーム25万円。控除対象期間は1年で、工事費の10%が対象となります)
  • ローン型減税(エコリフォームとバリアフリー同時の場合、バリアフリーだけの場合、いずれも最大12万5000円。控除対象期間は5年で、エコ・バリアフリーリフォームに対する工事費用が適用されます) 

ただし、耐震工事では、ローン型減税の対象とはなりません。

5-5.リフォーム費用を抑えるために必要なこと

リフォーム費用を抑えるため、設備・壁紙・材質のグレードダウンを考える方もいます。ただ、リフォーム費用を単純に安く済まそうとするなら、結果も悪くなることも少なくありません。
たとえグレードダウンしても、費用にあまり差が出ないこともあります。上手にコストダウンするコツは、リフォーム業者に最も費用がかかっている箇所を教えてもらうこと。削れる費用があるか、代替案はあるのかなどの費用を抑える提案を受けるようにしてください。

5-6.見積もりに希望が反映されているかチェック

リフォーム業者に依頼する前に、複数から見積もりを出してもらって比較してください。希望がきちんと反映されているか・追加工事の恐れがないか・リフォーム工事完了後のメンテナンスの有無も確認しておきましょう。
見積もりを出してもらったリフォーム業者が、自社できちんと施工するかもポイントになります。外注方式を採っている業者だと、工事内容に食い違いが出てくることがあり、信頼できる業者選びを行いたいですね。

5-7.リフォーム着手前の注意点

リフォームの工事内容により、まとまった金額が必要になることもあります。住宅に対して投資するので、失敗は許されないことでしょう。
リフォームは住宅の美観を新築時と同じレベルまで戻す作業ですが、表面だけ美しくなればいいというものではありません。リフォームを考えたら、住宅の劣化や腐食などの診断を受けるようにしてください。適正な診断を受けずにリフォームし、思わぬ補修工事が追加されることもあります。予算超過を招く原因ですので、注意しておきたいポイントです。

6.よくある質問

費用をかけて行う、大切な住宅リフォーム。リフォームによくある質問をまとめてみました。

6-1.工事中に仮住まいは必要? 

工事に伴い、家具の移動や処分が必要になることがあります。大掛かりな工事の場合、一時的に引っ越して仮住まいを用意しなければなりません。リフォーム業者では、荷物を収納するトランクルームや仮住まい・引っ越し業者の斡旋(あっせん)も行っています。気軽に相談してみてください。

6-2.アフターサービスは受けられる? 

見積もりを出してもらうときに、必ずアフターサービスの有無を確認してください。住宅は予期せぬトラブルが起こることがあります。リフォーム後は、疑問に思うポイントも出てくるでしょう。メンテナンス方法などを随時確認でき、アフターサービスが万全な業者を選んでください。

6-3.暗い部屋も明るくできる? 

住宅の状況にもよりますが、新たに窓を設置する・吹き抜けにする・ダウンライトの設置などにより、部屋が暗い悩みを解消することは可能です。設計時に必ず気になる場所は伝え、満足できるリフォームを行いましょう。

6-4.住みながらリフォームも可能か? 

工事内容により、通常の生活をしながらの工事も行えます。水回りなど、日常生活に支障が出る工事内容の場合、依頼者との打ち合わせを入念に行うので安心です。工事期間を最小限に留(とど)め、なるべく負担のないリフォームを行います。

6-5.イメージをうまく伝えられない場合はどうすればいい? 

希望するイメージはあるけれど、言葉で表現するのが苦手という方は多いもの。特別なこだわりを持っている場合、イメージの共有が難しいですよね。印象に残るデザインや理想としている住宅があるなら、雑誌の切り抜きでも構いませんので持参してみてください。言葉で伝えるのが苦手なら、写真で伝える方法がおすすめです。

7.まとめ

いかがでしたか?長年使ってきた住宅を新築時の状態へ戻すことができるリフォーム。リフォームする前にまず考えるべきことは、理想に近づくデザインや機能であるかどうかです。リフォームを機にバリアフリーにする動きもありますが、何を優先すべきかを明確にし、目的を持って設計するようにしてください。満足できるリフォームには、計画や入念な相談が必要です。納得できるまでリフォーム業者と話し合い、イメージに添う住宅リフォームを実現しましょう。

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