住まいのコンシェルジュ

【2017年版】外壁材の種類を一挙公開! 塗り替えを検討中の方も必見

外壁材には人気のサイディングをはじめ、さまざまな種類・特徴があります。見た目で選ぶ方も多いですが、耐用年数やメンテナンスのしやすさも気になるでしょう。ただ、忘れてはいけないのが、「外壁材は家を守る大切な役割を担っている」ということです。安易に選ぶのはおすすめできません。そこで、今回は外壁材の種類について解説し、業者の選び方なども記事にまとめてみました。

  1. 外壁材とは
  2. 外壁材の種類をご紹介
  3. 外壁材~サイディング~
  4. 外壁材~金属系サイディング(ガルバリウム鋼板)~
  5. 外壁材~モルタル塗り~
  6. 外壁材~ALC~
  7. 外壁材~タイル外壁~
  8. 外壁材~土塗り・塗り壁~
  9. 外壁材~その他の外壁~
  10. 外壁材の耐用年数とメンテナンスについて
  11. 外壁工事・外壁塗装の業者を選ぶポイント
  12. 外壁材の種類にかかわるよくある質問
  13. まとめ

記事を最後までお読みいただければ、外壁材の種類に詳しくなり、塗り替えや外壁工事を依頼する際に役立つこと間違いなしです。1からかみ砕いて解説しますので、ぜひお付き合いください。

1.外壁材とは

外壁材の種類について述べる前に、基本の情報を押さえておきましょう。外壁材はどのような目的で使われるのか、改めて確認します。

1-1.定義

外壁材とは、建築物の外観を決定付ける“壁の材料”です。現在、素材・色・デザインなどさまざまな種類の外壁材があります。家を建てたり、賃貸で部屋を借りたりするときにも決め手となる重要な要素です。

1-2.使用目的

「建物を支える」ということはもちろん、外壁材を使うのには、住居としての性能を高め、住みやすい環境を作る目的があります。代表的な事柄について下記に挙げますのでご覧ください。解説は耐性が高い場合について説明します。

  • 遮音性(室内の音が外に漏れず、外からの音も軽減、あるいは遮断する)
  • 耐火性(火事の際、火の手が広がりにくい)
  • 耐水性(雨水による腐食や雨漏りに強い)
  • 耐震性(頑丈で地震の際も崩れにくい)
  • メンテナンス性(雨風や紫外線で傷んでも補修しやすいなど)

そのほか、外壁材は建築物の断熱にも大きく影響します。夏場のエアコンや冬場の暖房で電気代を気にする方は多いでしょう。ですが、建物に使われている外壁材の断熱性能が悪ければ、ある一定のラインからは節電に限界があることはいうまでもありません。

1-3.使用シーン

家・マンション・アパートといったあらゆる建造物を造るときに外壁材は使用されます。もちろん、住宅リフォームや補修工事などにも外壁材は必要です。外壁材は種類が豊富なため、消費者の求めるデザインに合わせて作成、加工することができます。

2.外壁材の種類をご紹介

次項から、外壁材の種類を項目ごとに紹介します。この項で外壁材を選ぶ基準や重要性を理解しておきましょう。

2-1.主な外壁材のリスト

外壁材の中でも代表的なものを挙げます。詳しくは次項から解説しますので、まずは下記をご覧ください。

  • サイディング
  • 金属系サイディング(ガルバリウム鋼板)
  • モルタル
  • ALC
  • タイル
  • 土塗り
  • その他

2-2.外壁選びの重要性

外壁材は建築物の外観を構成するほか、デザイン・家の強度・メンテナンスの維持コストなどに直結します。そのため、外壁工事業者や建築士と相談し、将来性も考慮して選ぶ必要があるのです。そのほか、デザインと重なる面もありますが、周りの景観を損ねない“色合い”も外壁材選びでは軽視できません。外壁塗装で塗った色は、基本的に10年は変わらないからです。たとえば、白や黒は人気な色ですが、汚れが目立つので定期的な清掃が必要となります。費用もかかり、住宅街で目立つ色にしてしまうと景観を損ねることで周辺住民とトラブルになる可能性も否定できません。事実、「奇抜な家を建てる」「景観を損ねる色を使う」ということを禁じている自治体もあります。

2-3.選び方のポイント

自分が何を求めるかで変わるでしょう。メンテナンスの手間を惜しまない方でしたら、デザインを重視して選んでも問題ありません。「地震に強い外壁が良い」という方には頑丈な外壁材を推奨します。事前に何を優先するかを定めておけば、外壁材を選ぶとき迷わずに済むのです。

3.外壁材~サイディング~

3-1.どんなものか

板状の外装材をはり付けた外壁が“サイディング”です。1枚の壁を外壁とし、塗装するようなタイプではありません。

3-2.現状

サイディングは近年主流の外壁材です。繊維質・無機物・セメントを混ぜた窯業(ようぎょう)系サイディングは、日本の住宅で7~8割を占めています。

3-3.種類

一般的なサイディングにはアルミをはじめ、セメント・スチールなどがあります。同じくくりのサイディングでも種類が異なるのです。代表的な種類を下記に挙げますのでご覧ください。

3-3-1.木質系サイディング

天然木を塗装したサイディング。消防法の観点で使えない地域もありますが、断熱性に優れ、木ならではの風合いが魅力です。

3-3-2.樹脂系サイディング

北欧で人気のサイディング。顔料が練り込まれているので劣化せず、塗り替えが不要となります。日本で樹脂系サイディングを施せる業者は少ないです。

3-4.特徴

サイディングは地震に強く、耐火性にも優れています。そして、何よりデザインが豊富です。ただ、サイディングで忘れてはいけないのが、“外壁材の目地を埋めるシーリング”となります。劣化しやすく、外壁材を塗り替える際はシーリングも一緒に交換するのが基本です。

3-5.メリットとデメリット

サイディングのデザインは無地のシンプルなタイプをはじめ、温かみあるレンガ・タイル・石積みとさまざまな種類と商品があります。消費者の好みに応じてどんな外観にも対応でしょう。ただ、サイディングは熱を吸収しやすい特性があります。夏の直射日光にさらされれば60度を超すこともあるのです。また、塗装がはげてくると吸水しやすくもあります。

3-6.コスト

サイディングは種類が多いぶん、価格帯も幅広く設定されています。高級志向で施工することもできれば、安く済ませることも可能です。

  • 窯業系サイディング:約3000円(㎡)
  • 樹脂系サイディング:約9000円(㎡)
  • 木質系サイディング:約6000円(㎡)

3-7.代表的な劣化の症状

  • チョーキング(表面が粉吹き、手で触れると白くなります)
  • シーリングのひび割れ
  • ボードの反(そ)り
  • 色あせ
  • カビ

4.外壁材~金属系サイディング(ガルバリウム鋼板)~

4-1.どんなものか

金属メッキの加工を施したガルバリウム鋼板を使う外壁材が“金属系サイディング”です。統一感があり、洗礼された外観を造ることが可能で、美術館でもよく用いられます。

4-2.現状

窯業系サイディングに比べるとデザインが豊富ではありませんでしたが、現在はレンガ調をはじめ、石積み調などの種類も出てきたので人気があります。

4-3.特徴

金属系サイディングはなんといっても手間がかかりません。窯業系サイディングは吸水する側面もありましたが、金属系サイディングは鋼板製のため水に強いです。耐凍害性に優れており、寒冷地でもよく採用されます。軽くて頑丈な特徴があるので、重ねばりなどでリフォームに使われることも多いです。

4-4.メリットとデメリット

つなぎ目が少ないので水に強いですが、薄い金属板ですので一度へこむと直すのが難しいです。また、窯業系サイディングと同様、断熱性能に劣ります。金属板では仕方のないことですが、断熱は“断熱材”に依存する傾向が強いです。そのほか、湿気対策も万全にする必要があるため施工業者の腕で耐久年数に違いが現れます。

4-5.コスト

  • 金属系サイディング:約4000円(m2)

4-6.代表的な劣化の症状

  • サビ(酸性雨や湿気によるものです)
  • チョーキング
  • 浮き上がり

5.外壁材~モルタル塗り~

5-1.どんなものか

セメント・砂・水を混ぜて作ったモルタルを、ラス網(金網)の上にコテで塗り付けた外壁材を“モルタル塗り”といいます。

5-2.現状

モルタル塗りはサイディングに次いで多く住居で使われています。とはいえ、日本全体で見ると1~2割ですので、サイディングとの差は大きいです。1980代まではモルタルが主流でした。ですが、モルタル塗りには手間がかかるため、最近はほとんど採用されません。

5-3.種類

モルタル塗りで生み出す“模様”によって4種類に分かれます。

5-3-1.吹き付けタイル

複層で仕上げる工法です。表面におうとつが出るように「異なる種類の塗料」で3層にします。大体1~5mmの厚さでモルタルを吹き付けるのが特徴です。

5-3-2.ジョリパット

フランスで考案された「モルタルの上に施工する」塗り壁材となります。安価で色も豊富です。材料は砂と塗料であるため、表面がザラザラしているのが特徴でしょう。

5-3-3.リシン

“薄付け仕上げ塗材”と呼ばれる工法です。モルタルの中で1番安価で、外壁の表面に小さな砂粒が浮いて手触りはザラザラしています。つやもありません。

5-3-4.スコッタ

“厚付け仕上げ塗材”と呼ばれる工法です。リシンに重ね塗りをしたタイプとなります。

5-4.特徴

モルタル塗りは独特の模様が特徴です。デザインを選べ、意匠をこらすことができます。また、サイディングのようなつなぎ目はありません。そのため、金属板だと夏場に熱を持ちますが、モルタル塗りは熱くならないのです。

5-5.メリットとデメリット

防火性と耐久性に優れています。1番のメリットとしては、「さまざまな形状の建物に対応できる」ということが挙げられるでしょう。ただし、モルタルの宿命ですが、ひび割れは避けられません。最近ではひび割れになりにくいモルタルも登場していますが、完全に防止することはできず、定期的な補修工事やメンテナンスが必要です。モルタル塗りは安価ですが、建物の向きによっては直射日光にさらされるため、長い目で見るとメンテナンスに手間と費用がかかります。

5-6.コスト

仕上げ方によって異なりますが、大体2000~8000円(㎡)となります。

5-7.代表的な劣化の症状

  • 塗膜のめくれ
  • チョーキング
  • ひび割れ
  • 色あせ
  • カビ

6.外壁材~ALC~

6-1.どんなものか

“気泡コンクリート”と呼ばれる、特殊なコンクリートの1つがALCです。正式な名称はAutoclaved(高温高圧蒸気養生)Light weight(軽量気泡)Concrete(コンクリート)となります。コンクリートの“重い”というデメリットを補うため、外壁材の中に鉄筋・気泡が一緒に入っており、ALCはコンクリートの2.5割程度の重さしかありません。水に浸せば浮きます。

6-2.現状

耐久度に優れているため、中高層ビルでよく採用されています。

6-3.種類

パネルの種類ですが、ALCは主に下記の2つに分かれます。

  • 厚形パネル(75mm以上の厚さがあり、鉄筋コンクリート造・鉄骨造などに使われます)
  • 薄形パネル(35~75mm未満の厚さで、木造や鉄骨造に使われます)

6-4.特徴

セメント・珪石(けいせき)、・生石灰を原料としています。リサイクルが可能で、アスベストや有害な化学物質が含まれていないため、シックハウス症候群の心配もありません。燃えないので断熱性にも秀でています。

6-5.メリットとデメリット

機能性に優れているので工事の期間を短くできます。ALCは防火性・遮音性に利がありますが、一方で水には耐性がありません。塗装材で防水するしかなく、塗装がはがれたときは早急な対応が欠かせないのです。再塗装をしないと耐久性も著しく下がります。また、サイディングと同様、シーリングの補修も忘れてはいけません。

6-6.コスト

一般的に7500円(㎡)で、初期費用は高い傾向にあります。また、定期的なメンテナンスが必要なのでランニングコストを見ても好ましくありません。

6-7.代表的な劣化の症状

  • チョーキング
  • 塗膜のはがれ
  • ひび割れ
  • 色あせ
  • カビ

7.外壁材~タイル外壁~

7-1.どんなものか

“焼き物”の薄板をタイルと呼び、このタイルをはり付けた外壁材が“タイル外壁”です。英語のTILEはラテン語の“テグラ(覆うもの)”が語源となります。タイルは正方形、または長方形であることが一般的です。

7-2.現状

タイルは外壁に限らず、内壁や玄関回りのエクステリアでも使われています。近年ではデザインも豊富にそろい、注文してからタイルを作ることも可能なので消費者の満足度も高いです。消臭や汚れ防止といった性能を備えたタイルも販売されています。また、外壁や家の要所でアクセントとしてタイルを配色する方も珍しくありません。

7-3.種類

タイルは主に3種類に分かれます。外壁材に使われるのは、下記の“炻器(せっき)”“磁器”の2タイプです。

  • 陶器質タイル(原料は陶土・石灰などです。美しい色合いが特徴で、吸水性があります)
  • 炻器質タイル(原料は粘土・長石などで、外壁によく使われますが日光に強くありません)
  • 磁器質タイル(原料は石英・長石などで、摩耗に強い特徴があります)

7-4.特徴

タイルは種類やデザインが豊富にあるので、消費者の求めるイメージを作り出すことが可能です。タイルの組み合わせを変えれば、バリエーションは多岐にわたります。

7-5.メリットとデメリット

タイルは焼き物ですので、耐水性と耐火性に優れています。日本は湿度が高く、外壁も日陰でカビが発生することが多いです。けれど、タイルは汚れが付着しにくいため、メンテナンスはほとんど必要ありません。外壁材としては維持しやすいといえます。また、火災が発生してもタイルは燃えにくいほか、有害な煙も出しません。こう見るとメリットばかりですが、タイル外壁は初期費用が高いです。まして、一度割れてしまえば補修はできず、タイルを交換するしかありません。

7-6.コスト

およそ250円(1辺10cm)となります。初期費用は高いですが、管理費を抑えられるため、長い目で見るとおすすめできる外壁材です。

7-7.代表的な劣化の症状

  • ひび割れ(地震や走行車などの振動により)
  • はがれ(足場のモルタルがはがれた場合)

8.外壁材~土塗り・塗り壁~

8-1.どんなものか

「土・セメントなど」を「水・糊(のり)など」を混ぜて泥状にし、壁に塗り付けて固まらせた外壁材を“塗り壁”と呼びます。

8-2.現状

現在、塗り壁は主流ではありません。城・茶室といった限定的な場所では昔から採用されていますが、一般住宅では見かけることも減りました。ただ、左官職人も昔に比べると数が減っていますが、塗り壁の持つ独特な味わいを好んで選ぶ方も少なからず存在します。

8-3.種類

8-3-1.土壁

左官職人が仕上げた壁を総称して“土壁”と呼びます。上塗りで表現した模様は外壁の個性です。“京壁”ともいわれ、数寄屋建築をはじめ、茶室にもよく採用されます。

8-3-2.砂壁

砂で仕上げた塗り壁で、使われる砂は“川砂”が良いとされます。つやのある表面が特徴です。風情を重んじるシーンで好んで使われますが、最近では洋室に合わせたデザインもあります。

8-3-3.漆喰壁

日本の伝統的な塗り壁となります。消石灰・糊・砂・繊維くずなどに水を加えて練った材料が“漆喰(しっくい)”です。非常につやのある表面が特徴で、殺菌効果もあるので土蔵などでも採用されています。

8-3-4.プラスター壁

プラスターは石灰、または石膏(せっこう)ともいわれ、鉱物の粉末を水で練ったものです。このプラスターを使った塗り壁を“プラスター壁”と呼びます。色は白が基本です。そのため、“西洋漆喰”ともいわれ、現在は繊維くずの混合物が多く使われています。

8-4.特徴

土塗り・塗り壁は左官職人がコテで丁寧に施工するため、味のある外壁となります。つなぎ目はありません。消費者の好みに合わせて自由に模様を描くことができます。

8-5.メリットとデメリット

塗り壁はひび割れが生じやすく、きれいな状態をたもちにくい外壁材とされています。ですが、漆喰・珪藻土(けいそうど)などの天然素材を使っているので環境に優しいです。そのほか、経年劣化の心配もほぼなく、塗り替えなどのメンテナンスは最小限で済みます。

8-6.コスト

大体の値段は4500円(㎡)ですが、正直、価格はあやふやです。注文によって価格が大きく変動するため、“決まった金額はない”と覚えておけば間違いはありません。

8-7.代表的な劣化の症状

  • ひび割れ(避けられません)
  • 部分的な補修が難しい
  • はがれ
  • におい

9.外壁材~その他の外壁~

9-1.どんなものがあるか

前項までにご紹介してきた“代表的な外壁材”のほかにも、使われている外壁材は存在します。簡単にご紹介しますので下記をご覧ください。

  • レンガ(粘土・頁岩(けつがん)・泥を型に入れ、窯で焼き固めた外壁材)
  • コンクリート(セメント・水・砂利・砂などを調合して混ぜた外壁材)
  • 羽目板(スギやヒノキといった木の板をパネル式に連続してはった外壁材)
  • トタン(鉄板の表面に薄い亜鉛の膜をはった外壁材)

9-2.現状と特徴

  • サイディング
  • モルタル
  • ALC
  • タイル
  • 塗り壁
  • その他

上記の順で外壁材は人気があり、「その他」の割合は1%といわれています。サイディングが約80%ですから、違いは歴然ですね。とはいえ、人気がないわけではありません。たとえば、“レンガ”を使うと住居に気品あるたたずまいを演出できます。洋風の外観を好む方には最適です。ほかにも、“羽目板”は賃貸等のリフォームでよく採用され、部屋にコテージのような温かみを与えることができます。

9-3.メリットとデメリット

その他に該当する外壁材は特徴的です。たとえば、レンガは坪単価で470万円ともいわれ、初期費用が割高ですが、色あせの心配はいらず頑丈といえます。トタンは安価であるものの、素材が金属でサビてしまうため、約5年のサイクルでメンテナンスが必要です。また、雨が降ると、しずくが外壁に当たる音が気になるともいいます。すべてに当てはまるとは限りませんが、コストを見ても、メンテナンスを考慮しても、「その他」に該当する外壁材は安定していません。そのため、建築物を造るときに選ばれにくい性質があります。

10.外壁材の耐用年数とメンテナンスについて

「外壁材がどのくらい持つのか」「維持は簡単か」といった事柄も、外壁材を選ぶに欠かすことはできません。それぞれの耐用年数などを簡単にまとめましたのでご覧ください。

10-1.耐久年数

あくまで目安となりますが、ここまでご紹介してきた外壁材の耐用年数をご覧ください。

  • サイディング(40年)
  • 金属系サイディング(40年)
  • モルタル(30年)
  • ALC(60年)
  • タイル(40年)
  • 土塗り(30年)
  • レンガ(40年)
  • コンクリ(50~60年)
  • 羽目板(3~10年)
  • トタン(25年)

10-2.メンテナンスの必要性

メンテナンスの必要性は後述する壁の塗り替えとも重なります。基本的に10年を目途に考えておいてください。塗り壁やサイディングは耐久年数が30~40年、ALCは60年といわれていますが、この年数はあくまで耐久年数です。実際、数十年後の気候で外壁材がどうなるかはだれにも予想できません。ただ、メンテナンスの域を出て“補修工事”となった場合、一般的な木造住宅で考えると50~100万円の費用がかかることになります。そのため、ひどくなってから慌てるのではなく、事前の対策を心がけるようにしましょう。

10-3.塗り替えをした方が良いタイミング

基本的に10と覚えておきましょう。タイルは必要ないといわれていますが、気候の変化や自然災害でこの先どうなるかは断言できません。10年という基準はあるものの、最低でも3年に一度は家回りをチェックしましょう。

  • 外壁にひびが走っていないか
  • 塗装ははがれていないか

取りあえず、気にすべき点は上記の事柄で構いません。ただ、紫外線に日夜さらされている外壁はダメージを常に受けています。“色あせ”は外壁材が傷んでいるサインです。そのほか、表面が粉を吹いていたり、コケやカビが生えていたりするのも注意してください。可能な限り、そうした傷みのサインを見逃さないようにしましょう。

11.外壁工事・外壁塗装の業者を選ぶポイント

最後の項は実用編です。外壁の工事・塗装を依頼する業者の選び方や、気になる“見積もり”“相談窓口”といった事柄について説明します。

11-1.業者選びのコツ

ぜひインターネットを駆使してください。ほとんどの外壁工事業者がホームページ運営しています。注目すべきはお客様目線かどうかです。初心者が見てもわかるように情報がまとめてあれば好印象でしょう。塗装・外壁工事といった項目ごとにきちんと解説がされているか、自社で撮影した写真を使っているか、ぜひ確認してみてください。
そのほか、選ぶ基準としてアフターサービスにも注目しましょう。外壁工事や塗装は、「作業が終われば関係ない」というわけにはいきません。工事が成功したか否かは後日わかるからです。数か月雨風にさらされただけで外壁が損傷することもあります。こうした状況で保証してもらえないようでは問題外です。「補償期間は何年か」「どういったサービスを提供しているのか」きちんと調べておきましょう。

11-2.見積もりについて

見積もりは最低でも3社にお願いするようにしてください。1社で決めた場合、その料金は相場ではありません。あくまでその1社独自の料金となります。複数社に依頼することで適正な価格を知ることができ、サービス内容の比較も可能です。お仕事などで忙しい方も、外壁材の選択には可能な限り手間をかけましょう。長い目で見れば絶対に後悔しません。

11-3.相談窓口

ホームページを閲覧すると、多くの業者が「お問い合わせフォーム」というメールからご相談を受け付けています。もちろん電話での対応も可能です。外壁塗装工事テンイチでも相談窓口を設けていますので、静岡県内にお住まいの方はどんなことでもお気軽にお尋ねください。

11-4.悪質業者に注意

どの業界にも潜んでいますが、外壁工事業者にも悪質な集団がいます。恐ろしいことに、安価、あるいは法外な値段で外壁材の手配から工事まで承り、手抜き工事で完成させてしまう場合があるのです。粗悪な外壁素材は機能性に劣ります。仮にタイルだとして、はがれ落ちて通行人に当たりでもしたら大変です。

  • 連絡先は携帯電話の番号ではないか
  • 領収書や見積書を発行してくれるか
  • 建築業の許可証をきちんと所持しているか
  • 取り引きしているメーカーは存在するか、または信用できるか

最低でも上記の事柄は確認してください。悪質業者は住所不定の可能性が高く、特定の連絡先もありません。小さなことですが、「領収書を頼む」ということも悪質か優良かを見極めるポイントとなります。

12.外壁材の種類にかかわるよくある質問

この項ではインターネットを介して寄せられるお問い合わせ内容をまとめてみました。「外壁材の種類」と「外壁の工事・塗り替え」についてお悩みの方は参考にしてみてください。

Q.外壁工事業者の見積もりは時間がかかりますか?
A.工事の規模で変わりますが大体1~3で対応可能です。ただし、大規模な住宅リフォームや特殊なご注文の場合は1~2週間程度いただく場合もあります。お問い合わせいただいたときに目安をお伝えできますので、まずはご相談ください。

Q.合い見積もりで料金に差が出るのはなぜでしょうか?
A.外壁材と一言にいってもメーカーによって素材や単価が異なります。外壁工事の業者はそれぞれが独自のメーカーと契約をしているため、料金も違うのです。そうしたメーカーの選択も業者の技術であることはいうまでもありません。頑丈さであったり、カラーバリエーションが豊富であったり、特色は多岐にわたります。とはいえ、明らかに高額だと感じた場合は、悪質業者の可能性もあるので注意が必要です。

Q.業者選びで一括見積もりのサイトはどうなのでしょう? 信用できますか?
A.各業者に問い合わせるのが面倒な方には便利な方法です。とはいえ、一括見積もりで名の挙がった各業者はきちんと調べるようにしてください。実際に自分の目で情報を見て、信用できる業者にしましょう。また、一括見積もりは忙しい方に適していると謳(うた)っていますが、基本的に各業者から一気に電話がかかってきます。メールで対応してくれる業者もいるでしょう。ですが、そうした連絡に1つずつ対応していると、結局自分で業者を探す時間と大差ない場合もあります。

Q.外壁材には省エネの製品もあるのでしょうか?
A.太陽光発電ができる外壁材の開発が進められています。省エネは太陽光パネルに限りません。一般住宅での実用化はまだ先になりそうですが、外壁材にも新たな可能性が生まれています。

Q.サイディングのメーカーで主要なところはどこですか?
A.テンイチでも主要の取り扱いメーカーとしていますが、アイジー工業・ニチハ・旭トステムは人気があります。頑丈なだけでなく、デザインも多いことで有名です。

13.まとめ

最後まで記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。外壁材の種類について一気に紹介してきましたが、いかがでしたか? 外壁材は建築物の見た目を決定付けるほか、住まいを支え、雨風などの自然現象から守ってくれる重要な役目を担っています。塗装材も同様です。耐水性など外壁材の至らない点を補い、外壁をより強固にしてくれます。現在、外壁工事や壁の塗り替えを検討されている方は、記事の情報を参考に、ぜひじっくりと考えてみてください。もちろん、わからないことは気軽に専門業者に尋ねてみましょう。

0120-037-114 無料ご相談はこちらへ