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スケルトンリフォームとはどのようなもの? 新築より安く済むもの?

スケルトンリフォームとは、建物の骨組みだけを残して内装や装備をすべて入れ替える、大がかりなリフォームのことです。ほぼ新築に近い状態になるので、一戸建てだけでなくマンションでもよく行われます。
今回は、スケルトンリフォームの特徴やメリットなどを解説しましょう。

  1. スケルトンリフォームの基礎知識
  2. スケルトンリフォームの相場
  3. スケルトンリフォームを成功させるコツ
  4. スケルトンリフォームに対するよくある質問

この記事は、リフォーム方法を選択する際の参考になること間違いなしです。家の大規模リフォームを考えている方は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.スケルトンリフォームの基礎知識

はじめに、スケルトンリフォームの定義や特徴などを紹介します。普通のリフォームと何がちがうのでしょうか?

1-1.スケルトンリフォームの定義

建築用語でスケルトンは、骨組みのことを指します。ですから、前述のとおりスケルトンリフォームとは、家の骨組みだけ残して内装や家の設備をすべてリフォームする方法です。この方法ですと、配線や配管といった取り換えにくいものまで取り換えられるほか、マンションでも、条件が整えば、水回りの位置を変更することができます。また、一度壊してしまうと建築法の規制を受け、同じ広さの住宅を建てることのできない場合も、スケルトンリフォームをすすめられることがあるでしょう。

1-2.リノベーションとスケルトンリフォームの違い

近年、中古で安い住宅やマンションを購入し、自由にリフォームするリノベーションが、若い世代を中心に人気を集めています。リノベーションも大規模リフォームの一種ですが、リノベーションの目的は住む人に合わせて間取りや設備を変更することで、必ずしも骨組みだけを残してすべての設備を取り去ってしまうとは限りません。しかし、計画をよく練った結果、リノベーションの方法としてスケルトンリフォームを行う場合はあります。

1-3.スケルトンリフォームのメリット

スケルトンリフォームを行えば、骨組み以外はすべて新しい設備や内装になります。ですから、ほぼ新築同様になりますし、間取りも住む人に適したものと変更できるのです。古い住宅は思い出が詰まっているので完全には壊したくないという場合や、使えるものはできるだけ再利用したい、という人には適しています。また、マンションの場合は、新築を購入するより立地の良い物件が安く手に入ることもあるでしょう。

1-4.スケルトンリフォームのデメリット

スケルトンリフォームは、新築の家を建築するのに比べても安くはありません。骨組みだけを残してさらにそれを保護しながら新しい内装工事を行っているので、条件によっては新築で家を建てるより高くつくこともあります。
また、スケルトンリフォームは通常のリフォームに比べると騒音が激しくなりがちです。そのため、マンションの場合は近隣住民の理解を得てから工事を実行しないと、トラブルの元になることもあるでしょう。さらに、持ち家をスケルトンリフォームする場合は、その間の仮住まいも必要です。そのあたりの費用も考えておかないと、思っていたより高くつくこともあります。

2.スケルトンリフォームの相場

スケルトンリフォームの相場は、一戸建てもマンションも1,000万~1,500万円あたりが相場です。坪単価はマンションが10万~20万円代、一戸建てが20万~30万円代と一戸建ての方がやや高くなっています。また、システムキッチンをはじめとする設備にもランクがあり、高価なものを使用するほど費用も上がっていくでしょう。さらに、スケルトンリフォームを行う物件の工法によっても、費用が変わってきます。たとえば、築100年の古民家をスケルトンリフォームにする場合、骨組みを守るだけでも特別な工事が必要になることがあるでしょう。一方、築30年のマンションならば、骨組みはしっかりとしていますので、総合的に費用が安く済む場合もあります。

3.スケルトンリフォームを成功させるコツ

この項では、スケルトンリフォームを成功させるコツの一例を解説します。ぜひ、参考にしてください。

3-1.予算の上限や譲れないところを考える

スケルトンリフォームは、半ば新築で家を建てるようなものです。ですから、決して安いとは限りません。あらかじめ予算の上限を決めておき、その中で納まるように心がけましょう。また、内装のランクで意見が割れることもよくあります。計画段階で「お金をかける場所」と「できるだけ節約する場所」を決めておくといいですね。

3-2.業者にアドバイスを求める

スケルトンリフォームを行う業者は、いろいろな工事を手がけています。迷ったら業者にアドバイスを求めましょう。たとえば、予算オーバーをしてしまったら、「このくらいで納める方法はありませんか?」と尋ねると、業者もアドバイスしやすいと思います。また、業者ならば予算を削ってよい場所と削ってはならない場所はよく知っているので、それについてもアドバイスを求めましょう。

3-3.耐震工事のことなども考えておく

古い住宅は、耐震工事や断熱工事などが行われていない物件も珍しくありません。ですから、事前に調査をしてもらい、耐震工事費用や断熱工事の費用を予算の中に組み込んでおきましょう。そうすれば、「あといくら内装にかけられる」と分かります。

3-4.業者の選び方

スケルトンリフォームは建築会社やリフォーム会社など、さまざまなところが行っています。大がかりなリフォームですから、経験が豊富な業者を選びましょう。リフォーム専門の会社でも、得意不得意があります。スケルトンリフォームをたくさん手がけたリフォーム会社ならば、問題ないでしょう。また、複数の業者に見積もりを出してもらうことが大切です。

3-5.トラブル防止のために

優良なリフォーム会社に依頼しても、ちょっとした話の食い違いからトラブルが発生することもあります。ですから、工事が始まる前にトラブルが起きた際の責任者や担当者が誰なのか、はっきりさせておきましょう。また、近隣住民への配慮をしっかりとしてくれない業者は、トラブルを起こしやすいので利用しない方がいいですね。
また、工事が延びた場合や引き渡し後に瑕疵(かし)が見つかった場合の対処方法などを事前に取り決めておき、書面を交わしておけば安心できるでしょう。このようなことを、業者側から提案してくれる会社ならば、任せておいて問題はありません。

4.スケルトンリフォームに対するよくある質問

Q.どんな家でもスケルトンリフォームが可能でしょうか?
A.大抵の家で可能ですが、骨組みや基礎が傷んでいる場合は、修復工事が必要なこともあります。

Q.一戸建てを新築するのとスケルトンリフォームでは、どちらが安価でしょうか?
A.一概には言えません。耐震工事などを行えば、新築物件より高くつくこともあります。

Q.マンションの場合は、何階でもスケルトンリフォームが可能ですか?
A.基本的には行えます。しかし、マンションによっては行えない場所もありますので、まずはリフォーム会社に相談しましょう。

Q.以前に使っていた扉や設備などを再び使用することはできるでしょうか?
A.ものによっては可能なので、業者に相談してください。

Q.スケルトンリフォームはどのくらいの期間で完成しますか?
A.新築同様、数か月はかかると思っておきましょう。仮住まいの用意を忘れずに行ってください。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回はスケルトンリフォームについて解説しました。大規模なリフォームは大変ですが、それだけ家の寿命が延びます。また、大きな家ほどスケルトンリフォームの方が費用が抑えられる、というケースもあるでしょう。新築かスケルトンリフォームか迷っている場合は、業者に見積もりを作成してもらって比べてみるのもおすすめです。

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