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バスタブ交換をお考えの方へ! 知って得する浴槽交換の基礎知識

バスタブ交換

風呂の浴槽(バスタブ)は10年20年と長く使い続けるものなので、適当に選ぶと後悔することになるかも知れません。後悔しないためには「どんな浴槽が自分に合っているのか」や「どのような業者を選べばいいのか」などをしっかりと把握しておくことが大切です。

そこで、今回は浴槽交換に役立つ基礎知識をご紹介します。

  1. 浴槽を交換する前に押さえておくこと
  2. 自分に合った浴槽を選ぶポイント
  3. 浴槽交換の流れ
  4. 施工業者を選ぶポイント
  5. よくある質問

この記事を読むことで浴槽(バスタブ)の交換に関する基礎知識を学ぶことができます。業者選びのポイントなど、知って得する情報ばかりなので、ぜひ最後までお付き合いください。

1.浴槽を交換する前に押さえておくこと

1-1.浴槽タイプはどんなものがあるの?

1-1-1.ストレート浴槽

昔からある形状で長方形をしたオーソドックスな浴槽です。肩までつかれるように深めに設計されています。

1-1-2.コーナー浴槽

扇形をした浴槽で、浴室の角に設置します。幅が狭いので足を伸ばして入るには向いていませんが、そのかわりに浴室を広く使えるのがメリットです。

1-1-3.ななめ浴槽

ななめ浴槽は縦に細長い台形の浴槽です。人一人分程度のスペースしかありませんが、縦に長いので足を伸ばして入れます。さらに、長方形の浴槽よりも設置面積が小さくて済むので、浴室を広く使うことが可能です。

1-1-4.アーチ浴槽

近年普及したタイプで、縁がアーチを描いた形をしています。アーチ部分が薄く設計されているためお年寄りや子どもでもつかみやすく、出入りしやすいのが特徴です。

1-1-5.Sライン浴槽

ひょうたんのように中央部分がくびれた形をしています。くびれの分だけ節水できるのが利点です。

1-2.浴槽の素材について

1-2-1.FRP

FRPとはガラス繊維強化プラスチックのことで、保温性や耐久性に優れ値段が手頃なのが特徴です。コストパフォーマンスに優れることから、近年最も人気を高めています。

1-2-2.木製

ヒノキ風呂などに代表される純和風の浴槽に使われる素材で、木の香りや心地の良い肌触りが特徴です。そのかわり、他の素材に比べると比較的寿命が短いという難点があります。

1-2-3.ステンレス

金属のため非常に耐久性が高く保温性にも優れているのが特徴です。さらに、値段も手頃なので、昔から根強い人気があります。ただし、金属独特の冷たい肌触りに好き嫌いが出るようです。

1-2-4.ホーロー

なめらかな肌触りや淡い色合いが特徴です。傷がつくとサビやすいのと、重量が重いため階上浴室に設置するには向いていません。また、値段がやや高めなのもデメリットです。

1-2-5.タイル

形をオーダーメイドできるので、市販外のサイズの浴槽を設置したいときや独自の形にしたいときなどには大きなメリットとなるでしょう。ただし、耐久性が低く、デコボコするので肌触りにも好き嫌いが出ます。

1-2-6.人工大理石

高級感ある質感で肌触りにも優れています。汚れがつきにくいので掃除も簡単です。ただし、耐久性はあまり高くありません。たわしなどでこすると傷がついたり、塩化メチレンなど一部の成分に反応して表面の塗装が剝がれたりすることもあります。

1-3.工事費はどのぐらい?

最安は本体価格込みで20万円程度ですが、これは本当にバスタブの交換だけで済んだ場合です。交換作業以外にも壁の撤去や修復などの作業が必要となることも多いため、50~100万円前後みておきましょう。ただし、使う浴槽自体のグレードによって値段は変わりますし、既存の浴槽が在来工法かユニットバスかどうかでも変わってくるので一概にはいえません。

1-4.工期はどのくらいかかる?

どの程度の規模の工事が必要になるかにもよりますが、一般的には5~10日程度でしょう。設置型の浴槽であれば1日で設置できます。

1-5.工事中のお風呂はどうすればいいの?

庭の有無や業者によって対応が違うでしょう。庭に十分なスペースがあれば仮設シャワーを設置してくれることがあります。また、近場に銭湯や健康ランドなどがあれば、そちらを利用するのも一つの手です。詳しい対応については、業者側と話し合いをしてくださいね。

1-6.在来工法・ユニットバスの違い

1-6-1.在来工法とは

在来工法は昔から用いられている工法で、床や壁に防水性を考慮しながらモルタルとタイルで浴室を仕上げます。タイルを一枚一枚貼っていくので、スペースに合わせて自由な形状や模様など作ることができるのが最大のメリットです。ただし、ユニットバスに比べて防水機能が低いので、施工時には防水処理を徹底的に行う必要があります。さらに、在来工法では現場で直接壁や床を作るので工期が長く、また職人の実力によって仕上がりに差が出てしまう点がデメリットです。

1-6-2.ユニットバスとは

ユニットバスとは、工場などであらかじめ天井・床・壁・浴槽などを成形しておいたものを現場で組み立てる浴室のことをいいます。現場で組み立てるだけなので、タイルを一枚ずつ貼っていく在来工法に比べて工期が短く済むのが特徴です。さらに、非常に防水性が高く水漏れしにくいことから、特にマンションやホテルなどの階上浴室でよく用いられます。デメリットはあまり融通が利かない点です。たとえば、サイズや形状はメーカーの用意してあるものの中で選ぶ必要があり、メーカーの想定外の場所には設置ができなかったり大掛かりなリフォームが必要となったりします。

2.自分に合った浴槽を選ぶポイント

2-1.コンセプトを明確にする

何を目的としているのかを明確にしておくことで、最も適した浴室を選びやすくなります。たとえば、デザイン性を重視しているのであれば在来工法で浴室を作るべきですし、機能性だけを考えるのであればユニットバスが良いでしょう。老人や小さい子どもにも使いやすいようにしたいならアーチ浴槽が合っているでしょうし、リラックス効果を追い求めるのであればヒノキ風呂にして香りを楽しむのも一つの手です。紙などに箇条書きで書き起こしていくと良いでしょう。後で「思ってたのと違う」とならないためにもじっくり考えてみてください。

2-2.将来のことを考える

  • 将来、子どもや孫とも一緒に入れるように大きめの浴槽を選ぶ
  • 年齢を重ねたときに使いやすさや安全性を考慮した浴槽にする

このように、将来どうなるのかを想像して、使いやすいものを選ぶことも大切です。

2-3.買う前にショールームで確認しておく

やはりカタログだけでは実際にどんな感じなのかは分かりません。浴槽を製造しているメーカーのショールームにいって、事前にどのような使い心地なのかを確認しておくと納得したものを選びやすくなるでしょう。もちろん、浴槽本体だけでなくシステムバスのショールームもあります。

3.浴槽交換の流れ

ユニットバスと在来工法では作業工程が違います。そこで、実際にはどのような違いが出るのかを確認しておきましょう。

3-1.ユニットバス交換の流れ

  1. 既存のユニットバスを撤去
  2. 排水・給水の配管を新しいユニットバスに合わせて設置
  3. 床・壁・天井・浴槽の順にユニットバスを組み立て
  4. 鏡やシャワーフックの設置
  5. 完成

3-2.在来工法のお風呂を交換する流れ

  1. 浴槽の撤去
  2. 下地をきれいに作り直すために床や壁の不要部分を撤去
  3. 排水・配管を新しい浴槽に合わせて設置
  4. 下地の補修
  5. 新しい浴槽を設置
  6. 補修した下地に接着剤を塗りタイルを貼り付ける
  7. マスキング
  8. タイルとタイルの隙間などにシリコンを注入して防水処理
  9. シリコンなどが硬化したらマスキングを剝がす
  10. 完成

このように、ユニットバスに比べると作業内容が多いほか、左官など技術が要求される作業も多いので、業者選びは後述する「4.施工業者を選ぶポイント」を参考にして慎重に行いましょう。

4.施工業者を選ぶポイント

4-1.意見や希望に対して真剣に対応してくれるかどうか

施工主の意見や希望をしっかりと把握して、それに沿うように努力をしてくれる業者を選ぶようにしましょう。ただし、中にはやむなく希望に沿えないこともあります。たとえば、予算内では希望どおりにはできなかったり、防水や配管の関係で意見が通らなかったりすることもあるでしょう。そのような場合でも、なぜできないのかを理論立てて説明し、その上で希望や意見になるべく沿った提案をしてくれるような業者は信頼が置けます。

4-2.比較をする

複数の業者から見積もりをとって比較することで、費用や工期の条件が良い業者を見つけることができます。ただし、安すぎる業者は避けたほうが良いでしょう。リフォーム業は経験のない方でも始められるのですが、そのような業者は技術力のなさを安さでカバーする傾向にあるからです。

4-3.建設業許可を得ているかどうか

500万円以上のリフォームを行うには「建設業許可」が必要です。しかし、風呂のリフォームでは500万円以上になることはまれなので、しっかりとした技術や知識のない人でも工事を請け負うことができてしまいます。ですので、知識や技術がなければ取得することのできない「建設業許可」を得ている業者を選ぶことで、不良業者に合いにくくすることが可能です。

5.よくある質問

Q.在来工法の浴室をユニットバスに変えることは可能ですか?
A.もちろんできます。また、ユニットバスから在来工法にすることも可能です。ただし、違う工法で交換すると、同じ工法で交換するのに比べて工事費が高くなります。

Q.ユニットバスでも浴槽だけ交換することは可能ですか?
A.ユニットバスの場合は浴槽だけ交換することはできません。ほかのユニットバスに換装するか、在来工法に切り替えてください。

Q.ユニットバスに換気扇はついてきますか?
A.戸建て用のユニットバスの場合はついてきますが、マンションの場合はオプションとなっていることが多いでしょう。

Q.浴槽のまたぎを低くできますか?
A.一般的な浴槽の深さは40~60cmなので、またぎを低くしすぎると床と浴槽の底との段差が大きくなり危険です。そのため、ほとんどの業者は最も低くしても40cm程度に設定しています。40センチでも気になる場合は、浴槽の外にステップを設置したりベンチつきの浴槽を選んだりして工夫をしましょう。

Q.業者見積もりにお金はかかりますか?
A.業者にもよりますが、ほとんどの業者で見積もりは無料です。気になる方は業者ホームページの質問フォームや電話で質問してください。

まとめ

今回は浴槽(バスタブ)の交換に関するお役立ち情報をご紹介しました。浴槽の交換には高いお金がかかります。後悔しないためにもコンセプトをしっかりと定め、さまざまな種類の中から最適なものを選びましょう。また、浴槽だけでなく業者選びにもポイントがあります。「4.施工業者を選ぶポイント」を参考にして信頼のできる業者を見つけ、ぜひとも浴槽の交換を成功させてくださいね。

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