住まいのコンシェルジュ

シロアリ対策、あなたの住まいは大丈夫?悲劇を招かないための方法


住まいを蝕(むしば)むシロアリにご用心!あなたのご自宅は大丈夫ですか?シロアリ被害を放置しておくと、住宅はどんどん腐朽していき、場合によっては建て替えなければならないことも。手遅れになって悲劇を招かないために、シロアリ対策の知識をしっかりと身につけ、大切な住まいを守ってください。

  1. シロアリについて知ろう
  2. 被害の点検と調査のポイント
  3. シロアリの被害事例
  4. シロアリ被害の対策方法
  5. まとめ

1.シロアリについて知ろう

1-1.住まいの大敵シロアリ

シロアリは、木造家屋などに棲(す)みつき、倒壊など深刻なダメージを与える害虫であることはご存じでしょう。木材だけでなく、場合によってはコンクリートやプラスチックなどまでも食い荒らしてしまいます。住まいにとっては大敵です。

1-2.代表的な2種類

代表的な種類がヤマトシロアリやイエシロアリ。わずか5mmの小さな虫です。つがいになったシロアリが巣をつくると、爆発的な勢いで増えていきます。

1-3.シロアリの見分け方

よく見かける黒アリは、からだにくびれがあります。これに対して、シロアリはくびれがありません。見分ける際の参考にしてください。
ちなみに、黒アリは蜂の仲間。一方、シロアリはゴキブリの仲間です。

1-4.湿気と暗い場所を好む

湿気が多い気候風土の日本では、シロアリは全国に棲息(せいそく)しています。湿気は住まいにとってよくないのは知られていますが、それだけではありません。実は、シロアリにとっても、とても好都合な環境になるのです。しかも、暗い場所を好みます。その反対に、乾燥していて日が当たる明るい場所は苦手です。

2.被害の点検と調査のポイント

シロアリの被害は、人目につきにくい場所で発生します。ですから、被害に気づかない場合がほとんど。だからこそやっかいです。被害を見つけるための点検・調査方法を紹介します。
発見のポイントは、大きく3つ。柱・床・壁の状態、羽アリの飛翔(ひしょう)、近所での被害の発生です。
具体的には、以下の項目をチェックしてください。1つでも該当する項目があれば、シロアリ被害の可能性が考えられます。該当項目がいくつもあれば、可能性は大。実際に住まいの内外でシロアリを見つけたら、極めて危険といえるでしょう。
早急に床下を調べて、基礎や土台にアリ道(土や排せつ物でつくった道)やアリ土がないかどうか調べてください。

2-1.屋外での点検・調査

  • 4月から7月にかけて、多くの羽アリが飛び出した(昼間に飛び出すのはヤマトシロアリ、夕方から夜に飛び出すのはイエシロアリ)。
  • 外壁モルタルにひび割れが生じている。
  • 住まいの外から見える場所にアリ道やアリ土がある。
  • 門柱や垣根の支柱の下部が腐朽している。
  • 近隣でシロアリの駆除をした。
  • 山林や丘陵を開発した宅地である。
  • 近隣に森・林がある。

2-2.家の中での点検・調査

  • 敷居やドア枠の下がフカフカする。
  • 家の中(廊下や居室)を歩くとフワフワする。
  • 引き戸などが閉まりにくい。
  • 柱や壁をたたくと空隙音がする。
  • 浴室・脱衣・洗面所・台所の床が、乗ると沈む。
  • 壁や浴室タイルにひび割れがある。
  • 浴室の入り口の敷居柱が変色している。
  • 窓などの結露、押入れやクロスにカビ臭さがある。
  • 風通しが悪く湿気がある。
  • 締めきった室内で嫌な臭いがする。
  • ゴキブリが多くいる。

これら以外に、住まいの建設年代や構造も重要です。古い住宅(おおむね1981年以前に建設)や基礎の高さが40cm以下の住宅は、被害を受けやすいといわれます。詳細な調査は、専門会社に依頼することがベターです。

3.シロアリの被害事例

「えっ、こんなところまで?」
シロアリの被害は、広範囲に及びます。木材の被害に目が行きがちですが、ガラスと陶器以外は何でも食べるといわれるほど貪欲です。
侵入経路は、約8割は地中から。残る2割は空中からです。羽アリが飛んでいたら疑ってみる必要があります。
シロアリ被害は、放置しておくのは絶対にダメ。その分、補強費用はかかってきます。後悔しないためにも、どんな種類の被害があるかを知っておいてください。

3-1.基礎部の被害

お話ししたように、シロアリの大半は、地中からの侵入です。ですから、土台や束、柱の下部が被害を受けやすくなります。アリ道の近くにある木材の土台や束をたたくと空隙音がするはずです。あるいは、柱が浮いたり傾いたりすることも。こうなると、地震や台風時の強風で倒壊する心配があり危険です。

3-2.  床の被害

地中から侵入してきたシロアリは、床板にも食指を伸ばします。床下がコンクリートでも、束が金属やプラスチックであってもお構いなし。アリ道をつくりながら木製の床板まで到達し、食べてしまうのです。床板の上にあるフローリングや家具なども被害を受けることも。家具を移動してみたら、シロアリに食い荒らされた床が現れ、卒倒しそうになった人もいます。

3-3.柱・壁の被害

床下まで食べ荒らしたシロアリは、新しい食べ物を求めて、柱や壁の中まで浸入してきます。モルタル壁やコンクリートブロック壁であっても、シロアリからの被害を免れることはできません。壁の内部は暗いだけでなく温暖で湿気もあるため、シロアリにとってはいい環境なのです。

3-4.小屋組の被害

対策を講じないと、シロアリは小屋組まで到達してしまいます。すなわち、住まい全体が被害を受けてしまうことになるのです。しかも、小屋組の場合、空から侵入してくる可能性もあります。基礎部分に注意しがちですが、小屋組はシロアリ被害の意外な盲点です。

3-5.コンクリートの被害

シロアリは、コンクリートにも穴をあけるほどの破壊力があります。ですから、コンクリート製のベタ基礎でも安心できません。あるいは、コンクリートのひび割れを押し広げたりします。こうした現象があったら、シロアリの被害を疑ってください。
また、最近では、配管を保護するため、大きな管で直接地中につながっている「さや管」の中から侵入し、建物に被害を受けるケースが増えているといわれています。

4.シロアリ被害の対策方法

シロアリ対策は、まずは予防が第一。さらに早期発見と早期駆除が大切です。シロアリから住まいを守るには、湿気がたまらないように風通しをよくすること、そして防蟻(ぼうぎ)剤などで予防・対策をすることが必要になります。
予防と駆除は、基本的には同じ作業です。薬剤による処理が中心になります。新築時だけでなく、完成後にも定期的にシロアリ対策をしましょう。
公益社団法人日本しろあり対策協会では、シロアリ防除処理として3つの方法を紹介しています。

4-1.土壌処理

シロアリは、地中から侵入してくることが多いので、基礎の内側や束石の周囲、あるいはシロアリが通る恐れのある土壌を薬剤で処理する方法です。一般的には、土壌表面に薬剤を散布して防蟻(ぼうぎ)層を形成します。

4-2.木部処理

木材表面に薬剤を吹き付けて処理する方法、刷毛(はけ)などで塗布する方法、さらに木材や壁に穴をあけて薬液を注入する方法があります。木口、切り欠き、ボルト穴、士口、接合部、コンクリート接触面などは、特に入念な処理が必要です。

4-3.ヘイト処理

シロアリの駆除剤を混入した餌(ヘイト剤)をシロアリに食べさせて、シロアリの集団を死滅させる方法です。日本しろあり対策協会が名付けた方法になります。

4-4.薬剤使用の注意点

ホームセンターなどで防蟻(ぼうぎ)剤を購入し、ご自分で駆除をする方もいますが、専門的な知識が必要です。特にシロアリを駆除する防蟻(ぼうぎ)剤は、お子さんを始め、人体への悪影響が考えられます。ですから、扱う際には注意が必要です。できれば専門業者に依頼した方がいいでしょう。

4-5.シロアリ対策の費用

シロアリ対策費用は、業者によってまちまちです。費用を比較できるサイトもありますので、参考にするといいでしょう。一般的な相場としては、坪当たり数千円から1万円以内。対策に含まれる内容などを吟味して依頼してください。
中には悪質な業者もいるようです。日本しろあり対策協会の会員企業を始め、信頼できる業者を選んでください。
また、保証期間はおおむね5年が一般的です。5年をめどに再処理することをおすすめします。

5.まとめ

住まいの大敵であるシロアリの対策について紹介しました。
シロアリ対策には、まずシロアリの習性を理解しることから始まります。そうすれば、対策も立てやすくなるはずです。そして、どんな被害があるのか、主な事例を紹介しました。
重要なポイントは、予防と駆除。具体的な駆除の方法として3つを紹介しました。実践することで、あなたの住まいをシロアリから守り、きっと長もちさせてくれるはずです。