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外構デザインの違いが知りたい! オープン外構とクローズ外構とは?


住まいの印象を決める要因は、建物だけではありません。家の外側を形づくる外構(エクステリア)も、住まいの見た目を左右する重要なポイントです。外構には、大きく分けて「オープン外構」と「クローズ外構」の二種類があります。今回は「オープン外構とクローズ外構、どちらを選んだらいいのかわからない」という方のために、オープン外構とクローズ外構の違いをご紹介していきましょう。

  1. オープン外構のメリット・デメリット
  2. クローズ外構のメリット・デメリット
  3. 第三の選択肢、セミクローズ外構

1.オープン外構のメリット・デメリット

まず、オープン外構のメリットとデメリットをご紹介したいと思います。メリットとデメリットを合わせてご紹介することで、よりフェアな視点で両方式を比較することができるはずです。

1-1.オープン外構とは

オープン外構とは、住まいの外に向かって「オープン」になっている外構のことをいいます。具体的には、門扉やフェンスといった、住まいと外界との間で境界線となるものを設置せずに外構を造るやり方のことです。

日本よりも欧米などで一般的なエクステリアプランで、庭木や芝生を道行く人々に「見せる」ことが考え方の基本になっています。芝生や庭の草花などをキレイに手入れして「周囲を通る人に楽しんでほしい」と思っている方にぴったりのやり方だと言えるでしょう。

オープン外構の家づくりをしている人は、わざわざ背の低い庭木を選んで、外から見やすいようにする方も少なくありません。また、外界との境目が不明確になってしまわないように、道路とは異なる色のタイルなどを境界線に敷き詰めるなどの工夫を凝らすこともあります。

1-2.施工コストが安く、開放的な庭が得られる

オープン外構が持つメリットの第一は、施工コストが安いことです。何しろ門扉やフェンスで家の周りを囲う必要がありませんから、その分の設備費用はかかりません。

「囲いがない」という点から、防犯面で不安があるのでは、と考える方も多いでしょう。しかし、実際には防犯においても囲いがないことが有利に働く場合があります。壁になるようなものがないので、外から見ても敷地にないに不審者がいるかどうかわかりやすいのです。家の周囲を通る人々の目が監視カメラと同じような役割を果たしてくれます。

囲いがない分、庭のスペースをより広くとることが可能です。広くなったスペースは駐車場などの用途に活用できるため、車での急な来客や、お盆・正月休みに親戚が家に集まるときなどには重宝するでしょう。

1-3.意図せぬ侵入者とプライバシー保護に難点あり

囲いがないことには、当然デメリットもあります。敷地内外を分け隔てるものは存在しないので、不審者が侵入を試みた場合、侵入するのは難しくありません。周囲から見て不審に気が付きやすいとはいっても、たとえば野良猫や子どものように、犯罪とは関係のない侵入者が現れることも考えられます。

また、周囲から敷地内が見えやすいということは、プライバシー保護の観点から見ても万全とはいえません。庭周りだけならまだしも、住まいの中まで他人にのぞかれてしまっては安心できないという方も少なくないでしょう。窓にブラインドを設けるなど、家の中を目隠しする方法を考えておいたほうがいいかもしれません。

2.クローズ外構のメリット・デメリット

クローズ外構がオープン外構と最も異なる点は、囲いがあるかどうかというところです。オープン外構のデメリットが気になった方は、クローズ外構の導入も検討してみてください。

2-1.クローズ外構とは

クローズ外構とは、周囲に対して「閉じた」形になっている外構のことです。門扉や塀、フェンスを敷地の周りに張り巡らせることで、敷地内と周囲を明確に分断するスタイルのことをいいます。

囲い自体が住まいの一部でもあるので、凝ったデザインにして住まいの個性をアピールすることも可能です。日本の洋風建築のデザインとして、かつては最も一般的なエントランスの姿でした。

2-2.外界と隔絶された、価値の高い物件が得られる

周りを取り囲むフェンスや塀によって外界と物理的に遮断されるため、プライバシーを守りたい方に向いているつくりです。建物の内部はもちろん、庭の中も見ることができないようにできるので「子どもと一緒に庭でプール遊びがしたい」というような方にはぴったりでしょう。

囲いを造るのにはコストがかかりますが、できた囲い自体は「資産」と見なすこともできます。囲いがある場合のほうが、ない場合に比べて建物の評価額が高くなる傾向にあるので、将来物件を手放すことを検討している方は注意しておきたいポイントです。

ある程度高さのある塀を乗り越えるのは容易ではないので、不審者に対して、住まいに侵入すること自体をためらうようになる、心理的効果が期待できます。野良猫や近所の子どもなど、犯罪に結びつかない意図しない侵入を防止することも可能です。

2-3.庭が狭くなり、費用がかさむ傾向にある

囲いを造るために、敷地の境界線には一定のスペースが必要です。ひとつひとつは大したスペースには見えないかもしれませんが、全体を合わせてみると必要とされる広さは決して少なくはありません。オープン外構に比べて、庭が狭くなってしまうのは避けられないでしょう。

また、いくら将来は資産と見なされるとはいえ、囲いを建てるための費用は先に支払わなければなりません。初期費用はオープン外構よりも高くなってしまうので、事前に覚悟しておいたほうがいいでしょう。

3.第三の選択肢、セミクローズ外構

外構の種類は、オープン外構とクローズ外構だけではありません。最後に、第三の選択肢ともいえる「セミクローズ外構」についてご説明しましょう。

3-1.最近はやりのセミクローズ外構とは

セミクローズ外構とは、一言でいうと、オープン外構とクローズ外構を組み合わせた外構の形です。たとえば「囲いは設置するが、敷地全体ではなく一部だけを囲うようにする」というふうに、住まいの一部はオープン外構、ほかの一部にはクローズ外構の要素を取り入れた形式のことをいいます。

3-2.オープン・クローズ、両形式のメリットを享受できる

セミクローズ外構の利点は、オープン外構とクローズ外構、それぞれのメリットを同時に享受できるというところです。たとえば、人通りの多い道に面した部分だけを囲いで覆い、駐車場としているスペースはオープンな形にしておけば、プライバシー保護と駐車のしやすさという2つのメリットを同時に受けることができます。

3-3.もともとのメリットが半減してしまうというデメリットも

ただし、セミクローズ外構もいいことばかりではありません。一部だけを囲い、ほかの部分をオープンにしておくということは「囲いの効果を100%受けることはできない」という意味でもあります。不審者が敷地内への侵入を試みているとき、囲いのある面を避けて、オープンな面から侵入を果たすことも考えられるからです。

セミクローズ外構では「メリットもデメリットも半分ずつ」ということを覚えておきましょう。

まとめ

この記事では、オープン外構とクローズ外構の違い、そして両形式を組み合わせてセミクローズ外構の特徴について解説してきました。いかがだったでしょうか。

  1. オープン外構のメリット・デメリット
  2. クローズ外構のメリット・デメリット
  3. 第三の選択肢、セミクローズ外構

それぞれの形式の特徴を踏まえて、自分にあった形式を選ぶのが満足できる住まいづくりのポイントです。ご家族とも相談しながら、悔いのない選択をするようにしてください。