オーナーは知っておくべし! マンションの大規模修繕工事の費用はいくら?
オーナーにとって、所有しているマンションは大切な資産です。
建物の寿命を長くし、資産価値を高めるためにも、大規模修繕工事は必要でしょう。
築10~13年で行うべきと言われている大規模修繕工事。あなたの所有するマンションも、そろそろ検討すべきときがやってきたのではありませんか?
- マンションの大規模修繕工事を検討している
- 大規模修繕工事はなぜ必要なのか?
- 大規模修繕工事の費用はどのくらいかかるのか?
そんな人たちのために、大規模修繕工事に関する情報をご紹介したいと思います。
この記事を書いた専門家

テンイチ 管理部 営業企画課
- 大規模修繕工事について
- 大規模修繕工事はなぜ必要なのか?
- 大規模修繕工事の費用
- 大規模修繕工事の工事期間
- まとめ
1.大規模修繕工事について
1-1.大規模修繕工事とは
マンションは、常に大気汚染や紫外線、雨風の影響を受けています。それだけでなく、気温や湿度の変化によってコンクリートは乾燥と収縮を繰り返し、表面が劣化しているのです。
できるだけ資産価値を低下することなく、いつまでも安心で快適に暮らせる環境を作り出すためには、長期的な修繕計画を立てることが必要になります。
たとえば、外壁に汚れが目立ってきた、ひび割れが目立つようになってきたとき、屋上から雨もりするようになったときなどは、大規模修繕工事を検討すべきでしょう。
大規模修繕工事は、建物の機能を維持し、建物の寿命をのばすことが目的で行われることになります。
1-2.大規模修繕工事の具体的な内容
大規模修繕工事では、具体的にどのような工事をすることになるのでしょうか? 主なものをご紹介します。
屋上や床の防水
屋上の防水は熱アスファルト工法が主流です。最近はゴムアスファルトなどのシート防水を行う工事も増えてきています。床部分の防水には、ウレタン塗膜防水や長尺塩ビシートなどを使用することになるでしょう。
外壁塗装
12年前後を周期として、外壁塗装の塗り替えを行います。タイルの貼り替えや清掃についても検討されることになるでしょう。
給排水設備のシステム変更
給水管はステンレス管や樹脂管への変更が多くなっています。
電気・消防設備
電気や消防設備は長持ちするため、大規模修繕工事の対象にならないことが多いようです。もし交換するとなると、作業が大がかりで費用もかさむでしょう。照明器具は大規模修繕工事で一斉交換することもあります。
外構工事
機械式駐車場の鉄製パレットの塗り直しや、外回りのネットフェンスを交換します。
2.大規模修繕工事はなぜ必要なのか?
次に、大規模修繕工事が必要な理由についてご紹介します。
2-1.資産価値の維持
マンションなどの建物は、使わなくても日々劣化してきます。サビや汚れが目立つようになった建物で生活することは、気持ちの良いものではないでしょう。そして、当然マンションの評判も悪くなります。
大規模修繕工事はただ単に建物をきれいな状態に戻すだけでなく、劣化した建物や設備を初期の状態まで戻すことを目的としているのです。工事することによって、建物の資産価値と美観を回復できる効果がある、ということになります。
2-2.資産価値の向上
大規模修繕工事が目指すものは、「機能回復」だけではありません。建物としての価値を向上することを目的としているのです。
そこにはもちろん、生活水準の維持と向上に対応する必要があると同時に、法改正があった場合にも対応する必要があるということも考えなければなりません。
たとえば、オール電化に対応できる電気容量にするために工事が必要になる場合もあるでしょう。
居住者の高齢化がすすめば、マンション内のバリアフリー工事を検討する必要が出てくるときもあります。
時代や法律の変化に対応しながら、マンションのグレードを高めるためにも、大規模修繕工事は必要、というわけです。
2-3.事故防止
きちんと維持、管理されていないマンションでは、外壁のタイル片が落下してきて第三者に被害を及ぼす危険性があります。
大規模修繕工事はコンクリート下地のひび割れや欠損を補修することで、このような事故を防ぐことにつながるでしょう。
2-4.耐久性の延長
マンションなどの建物は、日常の管理が難しいものです。しかし、日常の管理がきちんとなされていないと、建物の劣化は当然早くなります。
計画的に実施する大規模修繕工事によって修繕を行うことで、建物の劣化スピードを遅くし、耐久性をのばすことになるでしょう。
3.大規模修繕工事の費用
大規模修繕工事はその名のとおり「大規模」な工事です。費用がどのくらいかかるか気になるところでしょう。
大規模修繕工事にかかる費用は、もちろんマンションの形状や形態、施工のグレードによって大きく変わります。
一般的に、40戸のマンションで大規模修繕工事を行う場合の相場は3000万円前後。建物が予想以上に劣化している場合は工事費用が多くかかることになるため、住人から集めている修繕積立費だけでは足りないケースもあるようです。
人手不足による人件費の高騰や、材料の物価が上がったことにも原因があるでしょう。ただし、工事を依頼する業者によって工事費はまちまちです。
数社の業者に見積もりを依頼して、比較してから決めることをおすすめします。
4.大規模修繕工事の工事期間
最後に、大規模修繕工事の工事期間についてご紹介します。工事にどのくらいの期間がかかるかを知っておくようにしましょう。
大規模修繕工事にかかる工事期間は、50戸以下のマンションで通常2~3か月と言われています。50戸以上のマンションだと、3か月以上かかると思ってください。
規模が大きくなればそれだけ工事期間は長くなります。工事中に感じる住民のストレスは多いものです。オーナーとして、住民のストレスを少しでも軽減できるような工事を行ってくれる業者を選ぶ必要があるでしょう。
住民とのコミュニケーションを大切にし、工事中の安全対策をしっかり行っている業者はたくさんあります。また、工事関係者の出入りや足場設置による侵入の心配など、住民としては不安なことも多いでしょう。防犯対策を徹底している業者に依頼することをおすすめします。
まとめ
大規模修繕工事に関する情報をまとめてみました。「大規模修繕工事を検討している」「大規模修繕工事の費用や期間など、情報を知りたい」というビルやマンションのオーナー様は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
この記事を書いた専門家

テンイチ 管理部 営業企画課
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