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床暖房リフォームを考えたら最低限知っておきたいポイントとは?

ポカポカと暖かさを足元から感じられる床暖房にリフォームしようとお考えであれば、知っておきたい点がいくつかあります。ここでは、床暖房のメリットやデメリット、種類、注意点などについてお伝えしましょう。

目次

  1. 床暖房リフォームに関する基礎知識
  2. 床暖房リフォームの種類
  3. 床暖房のメリット・デメリット
  4. 床暖房リフォームを行う際の注意点

1.床暖房リフォームに関する基礎知識

1-1.床暖房リフォームを決める前に

足元から部屋全体をやさしく暖めてくれる床暖房は、人気が年々高まっています。リフォームで床暖房を設置する人も増えてきました。しかし、床暖房にもいろいろなタイプがあり、ライフスタイルや部屋との相性もあります。あまり考えずに床暖房を取り入れても、思ったような効果が得られないばかりか、余計な電気代がかかってしまうこともあるので注意しましょう。

1-2.マンションでは床暖房リフォームが難しかった

マンションの場合、リフォームで床暖房を設置することは、技術的な問題などにより難しいとされてきました。配線や配管の処理、それから階下への床衝撃音対策が大きな問題点だったのです。しかし、最近はこのような問題も解決されてきています。マンションリフォームにも対応できる商品も増えてきました。

1-3.床暖房のエネルギー源

床を暖めるためのエネルギーとして使われているのが、「電気」「ガス」「灯油」の3つです。このうち、マンションの床暖房に用いるのは、電気かガスのどちらかでしょう。どのエネルギー源を選ぶかについては、それぞれにメリットもデメリットもあるので一概にはいえません。ご自分の家にふさわしいものをじっくりと研究してください。
たとえば、設置にかかるコストを安くおさえたければ電気を選ぶとよいでしょう。しかし、毎月の光熱費を節約したければ、ガスを選んだほうがよい場合があります。選ぶ際のポイントは、それだけではありません。床の構造や床材によっても施工法が変わります。

2.床暖房リフォームの種類

2-1.床暖房は大きく分けて2種類ある

リフォームで床暖房を設置する際には、どの部屋のどの部分に取り付けるのかを決めるほか、どのような種類の床暖房を選ぶのかも考えなくてはいけません。リフォームに適した床暖房には、電気によって発熱するタイプと温水を循環するタイプの2種類があります。どちらにもメリットやデメリットがあるので、設置する面積や床の状態などによって選ぶとよいでしょう。

2-2.電気によって発熱するシートを床下に敷くタイプ

これは、電熱線で発熱するシートを使った床暖房です。この特殊なシートを床下に敷き込む床暖房は、比較的狭い範囲で、かつ短時間の使用に適しています。シートの厚さが1mm以下という薄いタイプや、フローリング内部に電熱線が組み込まれているタイプなどがあるので、リフォーム後に床の高さをあまり変えたくない人におすすめです。工事も簡単に済ませられるので、工事費用もあまりかかりません。
しかし、電熱線で暖めるというこの方式は効率が悪いため、ランニングコストが高くなってしまいます。ですから、キッチンや洗面所といった面積の狭い部分に使用するとよいでしょう。

2-3.別置きのボイラーで暖めた温水を循環させるタイプ

いっぽう、広い面積で長時間使用したい場合におすすめなのが、床下のパイプに温水を循環させるタイプの床暖房です。これは給湯器を設置しなければなりませんし、配管工事も必要なので設置コストは高くなります。しかし、最近ではフローリングと一体になったものや、簡単な工事で取り付けられるものも増えてきたので、調べてみるとよいでしょう。さらに、電気・ガス・灯油のどれを使ってお湯を沸かすかの違いもあります。たとえば、「エコキュート」は電気を利用した温水式床暖房システムです。
どのタイプがふさわしいかは生活スタイルや地域の特色も関係してくるので、それぞれの性能をよくチェックしてから選んでください。

3.床暖房のメリット・デメリット

3-1.体にやさしく適温をキープできる

床から伝わる熱のおかげで、足元が暖かいという理想の環境をつくれます。また、熱が壁や天井に反射するので、部屋全体を暖める働きも期待できるのです。寒くて眠れないような冬の夜も、床の温度を一定に保つ床暖房を使えば快適な眠りにつけるでしょう。
また、エアコンなどの暖房器具を使うと肌が乾燥するという悩みを抱えている人にも床暖房はおすすめです。温風によって肌の水分が失われてしまうので、湿度を保ちながら部屋を暖められる床暖房は乾燥を防いでくれます。さらに、火が燃え移ることはないので子供やお年寄りでも安心して使えるのも嬉しいところです。空気が汚れる心配もありません。

3-2.部屋がスッキリする

床暖房にリフォームして、ストーブやファンヒーターを使わなくなると部屋の中がスッキリするというメリットもあります。邪魔だったコードに悩まされることもなく、スペースを有効に使えるでしょう。また、暖房器具特有の音も出ませんから、静かな環境づくりにも最適です。
さらに、耐用性にもすぐれています。たとえば、温水パイプの耐用年数を調べる検査では、30年以上も使い続けられることが確認されているほどです。暖房器具よりも長く使用できる可能性があるでしょう。ただし、給湯器などの耐用年数は通常どおり10年前後となります。

3-3.暖まるまでに時間がかかる

床暖房のデメリットは、ほかの暖房器具に比べると暖めるまでに時間がかかることでしょう。床暖房が立ち上がるまでに、だいたい1時間くらいかかると考えておいてもよいかもしれません。しかし、タイマーをセットしておけば大丈夫です。たとえば、朝起きる時間の1時間前にタイマーを設定しておけば、起きたときには既に暖まっているでしょう。
また、電気式の床暖房を使用するためには電気の容量が必要になるため、電気の基本料金も含めて請求額が高くなります。節電したければ、温水式がおすすめです。

4.床暖房リフォームを行う際の注意点

4-1.床材の種類に適した床暖房を選ぶ

床暖房リフォームを行う際には、床材の種類や構造にも注意しなければなりません。床暖房に適しているのは、耐熱性があって熱を伝えやすい床材です。しかし、一般的なフローリングは熱に弱いタイプが多くなっています。そのような床材では、熱により反りが生じたり割れたりしてしまう可能性があるのです。どのような床材が適しているのか、床暖房リフォームの実績があって知識が豊富な業者に相談してみるとよいでしょう。

4-2.床暖房は部分的に設置するのが一般的

床暖房は、部屋全体に設置する必要はありません。部分的に設置するのが一般的で、床面積の7割程度が適切であるといわれています。きちんと計画すれば、床面積の5割程度でも十分に効果が得られる可能性もあるでしょう。たとえば、ソファーやベッド、大きな家具の下には床暖房は不要です。節約のために、家具の配置を決めてしまったほうがよいかもしれません。

4-3.複数の業者を比較する

床暖房リフォームを依頼する業者選びは、慎重に行いましょう。なぜなら、床暖房の価格やリフォーム方法が業者によって異なるからです。ただし、安ければよいというわけでもありません。価格相応の対応をする業者もいるので注意が必要です。

まとめ

床暖房リフォームに関して、次の点をおさえておくとよいでしょう。

  • リフォームに適した床暖房には、電気によって発熱するタイプと温水を循環するタイプの2種類ある
  • 電気式床暖房は、比較的狭い範囲で、かつ短時間の使用に適している
  • 広い面積で長時間使用したい場合には温水式がおすすめ
  • 床暖房リフォームを行う際には、床材の種類や構造にも注意
  • 床暖房は部分的に設置するのが一般的
  • 床暖房リフォームを依頼する業者選びは慎重に

最適な床暖房を選ぶためにも、床暖房に関する知識と技術力にすぐれた業者を選ぶようにしましょう。

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