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外壁タイルの補修方法とは? どんな症状が現れたときに補修すべき?


外壁は雨風や空気中の塵(ちり)などで汚れやすい部分です。そのため、定期的に塗り替えやメンテナンスをしていかなければなりません。外壁の種類はさまざまですが、タイルは天然資源から作られています。いわゆる、無機質と呼ばれるもので、耐候性・耐久性に優れている素材です。しかし、きちんと外壁タイルの基礎知識を知っておかなければ適切な補修ができません。そこで、本記事では、外壁タイルの基礎知識から補修方法やポイントなど詳しく説明します。

  1. 外壁タイルの基礎知識
  2. 外壁タイルの補修について
  3. 外壁タイルの補修方法
  4. 外壁タイル補修の大まかな流れ
  5. 外壁タイル補修業者の選び方
  6. 外壁タイルに関してよくある質問

この記事を読むことで、外壁タイルの補修をするために必要な知識や情報を知ることができます。外壁タイルの補修について知りたい方や検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

1.外壁タイルの基礎知識

補修を始める前に、外壁タイルについて詳しく知ることが大切です。

1-1.外壁タイルとは

タイルとは、陶石や長石・粘土などを粉砕して板状に成型し、高温で焼き固めたものです。古くから建造物の外装・装飾材として使用されてきました。外壁タイルは外装用のものを使用しています。

1-2.外壁タイルの種類・工法

外壁タイルは素地(きじ)による違いから、磁器質・せっ器質・陶器質の3種類にわけられます。まず1つ目は、磁器質タイプです。磁器質はおよそ1,250度以上の高温で焼き固められたタイルで、水をほとんど吸収しません。耐久性に優れており、透明性が高い特徴を持っています。2つ目は、せっ器質です。1,200度前後で焼き固められ、磁器質よりも柔らかく、表面に自由な加工を施すことができます。そして、最後は陶器質です。1,000度以上で焼き固められており、高い吸水性を持っています。また、外壁タイルの工法は、主に湿式工法と乾式工法です。詳細を以下にまとめてみました。

  • 湿式工法:昔からおこなわれてきたタイル貼りの方法。モルタル下地を施工した上にタイルを貼る
  • 乾式工法:弾性接着剤を使ったり、下地専用パネルにタイルを留(と)めつけたりする

1-3.外壁タイルのメリット・デメリット

外壁タイルはメンテナンスフリーといわれています。劣化のスピードがほかの素材よりも遅く、長年美しい外観を保ち続けることができるのです。また、耐久性・耐候性に優れているのも、外壁タイルのメリットと言えます。一方、デメリットは価格です。外壁タイルは、ほかの建材よりも高く、総タイル張りにすると高額な費用が必要でしょう。

1-4.外壁タイルの耐用年数

外壁タイルは丈夫で長持ちです。およそ20年~30年が耐用年数だといわれています。ただし、10年に1回程度のメンテナンスが必要です。タイルだけで構成されているわけではなく、モルタルも使用されています。湿式工法として用いられるモルタルが劣化することもあり、メンテナンスが必要です。また、定期的にメンテナンスを実施すれば、30年以上美観を保ち続けることもできます。

2.外壁タイルの補修について

外壁タイルの補修とは何なのか、必要性やタイミングなど詳しく説明します。補修を考えている方は、ぜひチェックしてください。

2-1.外壁タイルの補修とは

タイルや目地のひび割れ・タイルの浮き・外壁の汚れなど不具合が起きた際、補修が必要です。外壁タイルの補修は、不具合が起きている箇所の修復工事になります。修復により外壁の強度を上げ、家全体におよぶ悪影響を防ぐことが可能です。

2-2.外壁タイル補修の必要性

外壁タイルの補修をしなければ、外壁だけでなく、家全体の耐久性が下がります。たとえば、タイルのひび割れが起きた場合、雨水がすき間から入りこみ、下地が腐るのです。その結果、地震や台風などの自然災害に家が耐えられません。生活の安全を守るためにも、補修は必要です。

2-3.補修のタイミングとは

雨漏りをしていないか、外壁にひび割れがないかなど、自分で確認してください。もし、外壁に異常が起きている場合は、すぐに業者に調べてもらわなければなりません。補修が必要だと判断された場合は、すぐに実行しましょう。特に、ひび割れ・タイルの浮きは要注意です。

2-4.定期点検の必要性

タイルにかかわらず、外壁は定期点検が必要になります。なぜなら、定期点検によって補修が必要な箇所の早期発見ができるからです。補修が遅くなればなるほど、状態が悪化してしまいます。放置した結果、「費用が高くなった」「補修工事に時間がかかった」という問題も起きるのです。

2-5.一戸建てと集合住宅の違い

一戸建ては購入者のものになりますが、集合住宅の持ち主はオーナーや家主です。そのため、住人が勝手に補修工事を依頼することはできません。外壁タイルの不具合を見つけたり、気になったりしたときは、すぐにオーナー・家主に相談してください。

3.外壁タイルの補修方法

それでは、実際に外壁タイルを補修する方法についてご紹介します。

3-1.部分補修

名前のとおり、補修が必要な箇所だけを補修するのが部分補修です。主に、タイルの接着状態が良くない場合やタイルの浮きが目立つ箇所の補修をします。短期間で終わり、費用も安く抑えられる点がメリットです。

3-2.下地補修

外壁補修において下地はとても大切です。下地がきちんとされているかどうかで、外壁の見栄えや状態も変わります。下地がきちんとなっていない場合、すぐにタイルが浮いてくるでしょう。その場合はすぐに補修をしなければなりません。目地のモルタルを詰め直したり、コーキングの打ち直しをしたりします。

3-3.全体補修

全体補修は、外壁全体の補修をおこないます。そのため、工事期間が長くなり、費用も高くなる傾向があるのです。ただし、劣化している部分だけでなく、全体の外壁を新しいものに変えるので、不具合が出るたびに部分補修をするという手間を省くことができます。

3-4.塗り替え

外壁タイルの色が落ちる・シミなどの汚れが目立つというときにおすすめなのが、塗り替えです。汚れから守るための保護塗料をタイルの上から塗ることで、キレイな外観を保つことができます。

3-5.落下防止工事

外壁タイルの落下は滅多(めった)にありません。しかし、タイルの浮きや不具合を放置していると、落下する恐れがあります。そこで、大活躍するのが落下防止工事です。外壁タイルが落ちないように、強化接着剤を使ったり、壁を補強したりします。

4.外壁タイル補修の大まかな流れ

外壁タイル補修のおおまかな流れを知ることも大切です。補修内容によっては施工日数が長く、費用が高くなる可能性もあるでしょう。外壁調査・施工日数・費用なども詳しく説明します。

4-1.外壁タイル補修の流れ

最初に、外壁タイルがどのようになっているのか調査をおこないます。専門スタッフにより、不具合が起きている原因を突き止めるのです。そして、適切な補修方法を選び、見積もり→契約→工事開始という流れになります。具体的な外壁補修の方法や流れは、業者と契約する前にしっかり確認しておきましょう。

4-2.外壁調査について

外壁補修において、事前調査は大切な作業です。事前調査では、実際に業者スタッフが現地に赴き、外壁の不具合を確認します。たとえば、打診用ハンマーを使って壁面を打診し、音によって壁面の浮きを判断するものや、クラックスケールを使ってひび割れの幅を測定する方法などさまざまです。

4-3.大体の施工日数

施工日数は、場所やタイルの状態によって異なります。そのため、補修工事を依頼する際は具体的な施工日数も確認しておかなければなりません。簡単な補修であれば、1日~1週間程度、大規模な工事の場合は数か月かかる可能性もあります。

4-4.費用

費用も施工日数と同じく、補修箇所の状態によって異なります。あくまで目安ですが、およそ10万円~数百万円必要になるでしょう。新しいタイルに替える場合は、枚数によっても費用が変わります。また、下地補修が必要かどうかも重要です。特に、タイルの張り替え工事は、下地補修が費用の大半を占めています。どの補修にどれくらいかかるのか、見積もりをきちんとチェックしなければいけません。

5.外壁タイル補修業者の選び方

きちんと外壁タイルの補修ができるかどうかは、業者の腕にかかっています。不良業者に依頼すれば、補修後すぐに不具合が現れるでしょう。業者選びのポイントをしっかりチェックしてください。

5-1.業者選びのポイント

ハウスメーカー・リフォーム店・工務店・塗装店など、補修工事に対応している業者はたくさんあります。その中から信用できる業者を選ぶには、以下のポイントに注目してください。

  • 外壁タイルの補修について知識・実績があるか
  • スタッフの対応が丁寧か
  • 見積もり内容が明確か
  • 保証・アフターフォローが充実しているか
  • 事前調査をしているか

5-2.見積もりと無料診断について

補修工事にかかる費用は、業者ごとに違います。見積もり内容がきちんと明確になっているかは、業者選びのポイントにもなるほど大切です。見積もりに不備な点や疑問点があれば、すぐに尋ねてみてください。丁寧に答えてくれる業者なら安心して任せられます。また、事前調査・無料診断をおこなっているかどうかも大切です。どのような状態になっているのか現場を調査し診断します。

5-3.保証・アフターフォロー

保証とアフターフォローが充実している業者を選びましょう。たとえば、60余年のリフォーム実績を持っているテンイチは、工事別に保証期間を設定しています。外壁工事の場合は保証年数が最長10年です。工事後、万が一の問題が起きても無償で対応させていただきます。

5-4.費用の節約について

外壁タイルのひびや浮きなどの不具合をそのままにしないことが、節約の基本です。外壁の修理が遅くなるほど状態が悪化します。結果、補修内容が大規模になり、工事期間も長くなるのです。費用が高くなることは目に見えているため、早いうちに対処したほうが費用を節約できます。

5-5.よくあるトラブルと注意点

「きちんと補修がなされていなかった」「工事後に見積もり内容には載っていなかった費用が追加されていた」という不良業者とのトラブルが相次いでいます。確かに、早く補修工事を施さなければなりませんが、業者選びは慎重にしなければなりません。不良業者を見極めるためにも、複数の業者を比較してください。

6.外壁タイルに関してよくある質問

外壁タイルに関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

6-1.タイルシールとは?

簡単にDIYできる素材として人気を集めているのがタイルシールです。シールがついているため、手軽にタイルを貼りつけることができます。ただし、市販・通販で手に入るタイルシールは外壁に向いていませんのでご注意ください。

6-2.外壁タイルの部分補修はDIYできるのか?

外壁タイルを購入してDIYしようとする方はいますが、おすすめできません。なぜなら、失敗する可能性が高いからです。下地をきちんとしなかったり、工法の順序を間違えたりと外壁に悪影響をもたらします。施工後、すぐに不具合が出てくるものです。実績のある専門業者に依頼したほうが、正しい補修が素早くできます。無理にDIYするよりも専門業者に依頼したほうが安心です。

6-3.タイルが欠落する原因とは?

主な原因は、太陽の光と表面温度の変化によるタイルの膨脹(ぼうちょう)・収縮です。タイルが膨張(ぼうちょう)・収縮をくり返すことで、重みが増し、欠損・欠落を引き起こします。また、タイルの圧着不足・不純物の付着なども原因の1つです。

6-4.メンテナンスがかかりにくいタイルとは?

地域の気候によってメンテナンスがかかりにくいタイルの種類があります。たとえば、寒冷地は吸収率が低い磁器質タイルがおすすめです。逆に、吸水率が高いタイルを使用すると、吸収した水分が凍結・膨張し破壊を招きます。寒冷地以外の地域は、変色・劣化がしにくい陶器質タイプがおすすめです。

6-5.外壁タイルのメンテナンスにかかる費用はいくらか?

外壁タイルのメンテナンス費用は、およそ30万~50万円です。モルタルやサイディングの場合は、10年に1度のメンテナンスでおよそ100万円必要になるでしょう。そのため、長い目で見ると、外壁タイルのほうがお得といえます。

まとめ

いかがでしたか? 天然資源でできている外壁タイルは、丈夫で長持ち、高級感あふれる印象を与えることができます。メンテナンスフリーの外壁ともいわれているため、トータルコストを考えると非常にお得な外壁です。ただし、タイルの浮きや目地のひび割れなど不具合を見つけた際は、すぐに補修をしなければいけません。不具合を放置していると状態が悪化し、補修費用も高くついてしまいます。建築物の耐久性を維持するためにも、早めに外壁タイルの補修をしてくださいね。また、業者に依頼する際は、見積もり内容やサービス内容・スタッフの対応など比較するといいでしょう。事前に、補修するための知識を身につけておけば、適切な対応ができます。