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浴室暖房は後付けできるのか? 選び方や設置方法をチェックしよう!

「浴室暖房を設置したいけれど、後付けできるのか?」と疑問を抱いている方は多いでしょう。浴室暖房は浴室と脱衣所の温度差をなくすことができるため、ヒートショック対策とし注目が集まっています。さまざまな機能が付いているので、どの浴室暖房を選べばいいのか悩んでしまいがちです。

そこで、本記事では、浴室暖房の選び方や後付けの方法などについて解説します。

  1. 浴室暖房とは?
  2. 浴室暖房の設置〜後付けについて
  3. 浴室暖房の設置〜交換方法について
  4. 浴室暖房に関してよくある質問

この記事を読むことで、浴室暖房の後付け方法やポイントなどが分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.浴室暖房とは?

まずは、浴室暖房がどんなものなのか、主な種類や機能など基本情報をチェックしておきましょう。

1-1.寒い浴室を温めるための暖房機器

浴室暖房について簡単に説明すると、寒い浴室を暖めるための暖房機器です。熱源の違いによって、電気式・ガス式・灯油式の3種類に分けることができます。それぞれの特徴は以下のとおりです。

  • 電気式:オール電化住宅に住んでいる方でも設置できるタイプで、比較的設置が簡単にできる
  • ガス式:床暖房・追い炊き機能・給湯などを兼ね備えることができる
  • 灯油式:ストーブなどと同じで浴室をすぐに暖めることができる

1-2.乾燥機能が付いているタイプが多い

最近は、浴室乾燥機・浴室暖房機といった言葉をよく耳にすると思いますが、現在のほとんどの製品が浴室暖房乾燥機となっています。つまり、暖房機能と乾燥機能がほぼ付いているタイプです。浴室を暖める暖房機能だけでなく、衣類乾燥や浴室を乾燥できる乾燥機能も備わっています。乾燥機能が付いているとカビ対策に便利です。浴室は湿度が高くなるためカビが発生しやすい環境となっていますが、乾燥機能を用いることで素早く乾燥させることができます。梅雨の時期や天の火など、室内干し対策としても効果的です。ほかにも、扇風機のように浴室内に風を送ることができる涼風機能やミストサウナ機能が付いている機種もあります。

1-3.ヒートショック対策として注目されている

浴室暖房は、ヒートショック対策として注目されるようになっています。ヒートショックとは、気温の変化によって血圧が上下し、血管や心臓の疾患が起こることです。脱衣所と浴室の温度差によって血圧が激しく上下すると、脳内出血・大動脈解離・心筋梗塞・脳梗塞などを引き起こします。実際に、ヒートショックによる死亡事故が年々増えていることから、ヒートショック対策として浴室暖房を後付けする家庭も増えてきました。特に、高齢者は血圧が激しく上下しやすい傾向にあるため、高齢者がいる家庭では浴室暖房の後付けをおすすめします。

1-4.安心して入浴したい方におすすめ

高齢者だけでなく、浴室暖房は安心して入浴したい方におすすめの暖房機器です。さまざまな機能が備わっているからこそ、入浴時間がさらに快適になります。前述したように、ヒートショック対策として設置するほか、高血圧・糖尿病・肥満・不整脈の方も温度差に影響を受けやすい傾向があるため、浴室と脱衣所の温度差をなくす浴室暖房がおすすめです。少しでも健康に不安のある方は、安心して入浴するためにも浴室暖房の後付けを検討してみてはいかがでしょうか。

2.浴室暖房の設置~後付けについて

ここでは、浴室暖房の後付けについて詳しく説明します。

2-1.浴室暖房は後付けができる

基本的に、浴室暖房はリフォームで後付けしやすいといわれています。浴室には在来工法やユニットバスなどさまざまな種類がありますが、どの場合でも工事が可能です。既存の換気扇と交換することもできるため、浴室暖房を後付けしたい方にとっては安心できるでしょう。ただし、暖房機器の種類によっては、後付けできないタイプもあります。また、照明が障害になったり、十分なスペースがなかったりする場合は、浴室暖房が取り付けられないケースもあるので要注意です。設置自体は可能であっても天井に点検口がない場合は、別途配線工事費用が必要になるケースもあるでしょう。

2-2.浴室暖房が設置できないケース

主に、浴室暖房を設置できるスペースがない・換気扇と照明の距離が近いケースが、設置できないケースといえるでしょう。お風呂場が古い場合、換気扇がないところがほとんどなので、換気をするためのスペースを確保しなければ浴室暖房が設置できません。たとえ、換気扇がついていても、換気扇と点検口・換気扇と窓との距離が近すぎると浴室暖房が設置できないというケースもあります。浴室暖房を設置するためには、少なくとも40cm角程度のスペースが必要です。特に、コンパクトなユニットバスでは、十分な設置スペースが確保できないケースが多いので注意してください。場合によっては、設置場所を変えて取り付ける方法もあるため、リフォーム業者と相談することをおすすめします。

2-3.浴室暖房の選び方をチェック!

さまざまな種類の浴室暖房があるので、どれを選べばいいのか悩んでいる方は多いでしょう。これから浴室暖房を選ぶ際のポイントを3つ紹介します。

2-3-1.熱源の種類

前述したように、浴室暖房には電気式・ガス式・灯油式と熱源によって3種類に分けることができます。工事費用を抑えたい・オール電化にしたいという方は電気式がおすすめです。ランニングコストを抑えたい・浴室内をすぐに暖めたい方はガス式をおすすめします。灯油式もすぐ浴室内を暖めることはできますが、ガス式と同じで室外機と室内機が必要になるため、工事が大がかりになってしまい、費用も高くなるでしょう。

2-3-2.設置方法

設置方法としては、天井埋め込み型(ビルトイン)・天井付け型・壁掛け型の3種類があります。浴室に暖房機器を設置できるスペースを確保した上で、それぞれの設置方法の特徴を知ることも選び方のポイントです。

  • 天井埋め込み型(ビルトイン):薄型で見た目がスッキリするが、天井に埋め込むことができるスペースがあるかが重要
  • 天井付け型:既存の換気扇を外すか、上からかぶせて取り付けることができる。後付けとしては最適な設置方法
  • 壁掛け型:壁に付いている既存の換気口を利用して設置できる

2-3-3.方式で選ぶ

浴室暖房の方式としては、電気式とガス温水式の2種類があります。電気式には、さらに、ヒーター式とヒートポンプ式の2種類があるので要チェックです。それぞれの特徴を以下にまとめたのでぜひ参考にしてください。

  • 電気ヒーター式:本体内部のヒーターが発熱することによって温風が流れる仕組み。初期費用が安く抑えられる
  • 電気ヒートポンプ式:ヒートポンプシステムを用いて、浴室外の空間から空気を取り入れて熱を溜(た)め、浴室を暖める。電気ヒーター式よりも乾燥・暖房能力が高い
  • ガス温水式:外部に熱原機を設置し、沸かしたお湯を循環させることで温風を出す仕組み

2-4.後付けの費用相場は約5万円~

後付けの費用相場は、安くて約5万円~となっています。あくまで目安となるため、5万円以上かかるケースもあれば、20万円ほどかかるケースもあるでしょう。浴室暖房の後付けは、浴室暖房本体と工事費用が別々に発生するケースがほとんどなので、ユニットバスを設置するときよりも割高になりがちです。また、浴室暖房のサイズが既存の換気扇より大きい場合は、天井の工事費用が発生するため、10万円以上かかることになるでしょう。

3.浴室暖房の設置~交換方法について

それでは、浴室暖房を後付けする方法や交換時の注意点などについて解説します。

3-1.リフォーム業者選びのポイントをチェック!

必要な工事だけを行ったり、理想の浴室空間にしたりするなど、予算内で抑えるためにはリフォーム業者の腕にかかっているところもあります。もちろん、目的に合った浴室暖房を選ぶことも大切なポイントです。しかし、機能が充実した浴室暖房を選んでも正しく工事しなければ、きちんと作動しないなどの不具合が起き兼ねません。だからこそ、リフォーム業者を選ぶ際のポイントをチェックしておきましょう。

  • 浴室リフォームの実績があるか
  • 施工事例がホームページ等に記載されているか
  • スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
  • 見積書の内容が具体的に記載されているか
  • 実際に依頼した人の口コミや評判がいいか
  • 浴室暖房の種類が充実しているか

3-2.設置・交換の流れ

一般的に、浴室暖房を設置・交換する前に、浴室の状態を業者スタッフがチェックします。どのようなタイプが設置できるのか・設置できるスペースはあるのかなど、諸々(もろもろ)の確認が必要だからです。浴室の状態をチェックした上で、目的に合った浴室暖房本体を選択し、最終見積もりを確認します。見積書に納得すれば工事に入るという流れです。浴室暖房の工事期間は1日で終わるケースがほとんどですが、状況によっては数日かかるケースもあるでしょう。

3-3.注意しておきたい3つのこと

浴室暖房を設置・交換する前に、注意しておきたい3つのことがあります。
1つ目は天井の開口部サイズです。浴室暖房は浴室の天井に穴を開けて天井裏からはめ込むタイプが主流となっているため、天井の開口部と設置したい浴室暖房のサイズを確認しておかなければなりません。どうしてもサイズが異なる場合は、開口部を広げる工事が必要になるでしょう。
2つ目は換気口がある部屋の数です。換気口がある部屋は建物によって異なり、設置する浴室暖房も複数の部屋の換気に対応するものでなければなりません。浴室のみを換気していれば1室換気タイプ、浴室と一緒に洗面所またはトイレを換気している場合は2室換気タイプ、浴室・洗面所・トイレをまとめて換気しているなら3室換気タイプになるでしょう。
3つ目は分電盤に空きがあるかです。電気で作動する浴室暖房がほとんどですが、コンセントがあればいいわけではありません。建物の分電盤から専用の電線を直接引くために、分電盤に空きがあるか確かめることが大切です。

4.浴室暖房に関してよくある質問

浴室暖房に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.浴室暖房の主要メーカーは?
A.TOTO・マックス・リクシル・パナソニック・ノーリツなどのメーカーがあります。たとえば、TOTOは電気ヒーター式に強い・リクシルは手頃な価格で電気式が購入できる点が特徴です。複数の浴室暖房を比較すれば、自宅にぴったりなメーカーが選べるでしょう。

Q.最適な浴室暖房を選ぶコツは?
A.ライフスタイルを考えることです。最近の浴室暖房は浴室を暖めるだけでなく、さまざまな機能が搭載されています。最新式の機能が搭載されているほど魅力的に感じますが、ライフスタイルに合ったものを選ばなければ使わない機能もたくさん出てきてしまうのです。入浴中の快適性を高めたいのか、入浴以外でも浴室を利用する機会が多いのかなど、どのような浴室にしたいのか考えてみてください。

Q.リフォーム費用を最小限に抑えるコツは?
A.購入予算と浴室暖房を設置する目的を明確にすることです。ある程度、予算と目的を明確にしておくことで、本当に必要な機能が付いた種類が選択できます。また、予算を超えた場合、妥協する機能を考えるきっかけにもなるでしょう。商品価格のほかにも、工事費がかかるということを考慮しなければなりません。

Q.マンションやアパートでリフォームを行う際の注意点は?
A.賃貸物件の場合、規約を確認しておかなければなりません。特に、浴室は水まわりのリフォームになるため、制限されている可能性があります。自分で勝手に判断して勝手にリフォームすると、後でトラブルになる恐れがあるので要注意です。事前に、管理会社または管理人に相談しておきましょう。

Q.おすすめのリフォーム業者は?
A.静岡を中心にリフォーム事業を行っているテンイチがおすすめです。小さな修繕から大きなリフォームまで、長年工事を行ってきたプロのスタッフが責任を持って作業します。ホームページには施工事例も掲載されているので、ぜひご確認ください。

まとめ

浴室暖房の多くは、リフォームで後付けできます。設置することで暖かい浴室に変わり、脱衣所との温度差がなくなるのでヒートショック対策につながるでしょう。また、浴室を暖めるだけでなく、乾燥機能やサウナミスト機能など便利な機能が付いているタイプもあります。カビ対策や室内干し対策としても効果は抜群です。ただし、後付けするためには、浴室暖房が設置できるスペースを確保しなければならないので、リフォーム業者に確認してもらいましょう。腕のいいリフォーム業者に依頼すれば、理想の浴室環境に生まれ変わります。

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