中古物件をリノベーションするメリットは? 注意点や流れと共に解説

今、中古物件を購入したり相続したりして、リノベーション工事をする人が増えています。政府が、平成24年に長期戦略の1つとして「中古住宅・リフォーム市場の倍増」を目指して掲げる、「中古住宅・リフォームトータルプラン」の働きもあり、中古住宅が取得しやすくもなっているせいもあるでしょう。
また、中古住宅をリノベーションすると「注文住宅同様、自分好みの家をお手頃価格で手に入れられる」ため、家を購入する際に「中古物件を購入して、リノベーション工事をすること」を選択肢の1つにしている方もいます。
リノベーション工事を前提とした中古物件の購入や相続はメリットも大きいですが、デメリットもあるので注意が必要です。
この記事では、中古物件を購入してリノベーション工事をするケースのメリットだけでなく注意点やその対処法まで詳しく解説します。
この記事はこんな方向け
- 中古物件のリノベーションを検討している
- 新築かリノベーションか迷っている
- リノベーションを依頼できる業者を探している
この記事を書いた専門家

テンイチ 管理部 営業企画課
- リノベーションとリフォームの違い
- 中古物件をリノベーションして購入するメリット
- 中古物件を購入してリノベーションをする際の注意点
- 中古住宅をリノベーション工事した実例
- 中古物件のリノベーションに使えるローンや減税・補助金制度
- 中古物件の購入からリノベーションまでの流れ
- 中古物件をリノベーションに関するよくある質問
この記事を読めば、リノベーション工事のメリットや注意点がよくわかります。中古物件のリノベーション工事を検討している人は、ぜひ参考にしてくださいね。
1.リノベーションとリフォームの違い

現在のところ、リノベーションとリフォームは法律などで明確に区別されていません。一般的にリノベーションが「基礎や間取りなどにまで手を加え、より暮らしやすくする改修」、リフォームは「設備を入れ替えたり壁紙を貼り替えたりして、新築の状態により近づけた工事」と認識されています。
しかし、業者によって「リノベーションとリフォームの区別」の定義はややあいまいです。ですから、リノベーション工事を依頼する場合、業者に「どこまでの工事が可能か」をしっかり確認しましょう。業者によっては行える工事が限られている場合もあります。
2.中古物件をリノベーションして購入するメリット

ここでは、中古物件をリノベーションして購入するメリットを紹介します。新築の物件を購入したり注文住宅を建てたりするのと何が違うのでしょうか?
2-1.条件が良い場所に安価で家を購入できる
都市部の駅近など、条件の良い場所は値段が高めです。新築の物件を購入したり注文住宅を建てたりしたくても、予算オーバーというケースも多いでしょう。しかし、中古物件を購入してリノベーション工事をすればお手頃価格で新築に近い家を手に入れられます。
特に、駅前など地価が高い土地は、リノベーション工事をした中古物件はかなりお買い得に見えることでしょう。
2-2.古い住宅を有効活用できる
分譲マンションに代表される鉄筋コンクリート造りの家は、築30年以上でも十分に住めます。しかし、間取りや設備が現在のライフスタイルに合っていないと住みにくく、リフォームでは対応しきれません。
しかし、リノベーションを行えば設備だけでなく間取りも現在の生活に合ったものになるので、需要も高まります。限られた資源を有効活用もできるでしょう。
2-3.お手頃価格で新築住宅のような家に住める
注文住宅を造れば自分の好みやライフスタイルに合わせた家に住めますが、やはり予算がかかります。中古物件をリノベーションすれば、新築に近い状態の家をお手頃価格で購入ができるでしょう。
特に、一戸建てのリノベーションは自由度が高く、「注文住宅を造りたいが予算が限られている」という方におすすめです。
3.中古物件を購入してリノベーションをする際の注意点

中古物件を購入してリノベーション工事を行うことは、メリットばかりでなくデメリットもあります。ここでは、中古物件を購入してリノベーションするデメリットや注意点、対処方法を紹介しましょう。
3-1.引き渡しまでに時間がかかる
中古物件を購入してリノベーションする場合、まず物件を購入してからリノベーションの計画を立てて業者に依頼します。それから工事に入るので、中古物件を購入してそのまま居住するより1か月~半年ほど引き渡しが先になるでしょう。
そのため、住宅ローンの支払いと住んでいる家の家賃とが両方発生し、経済的な負担が増えることがあります。
3-2.リノベーションが限られる物件もある
マンションは管理規約によりリフォームやリノベーション工事が限られることがあります。また、マンションは扉やベランダなどは共有部になるので、勝手に工事ができません。
良い物件を見つけたら、どこまでリノベーション工事ができるのか不動産業者にしっかりと確認してください。また、住宅密集地の一戸建てでも同様なこともあります。
3-3.築年数が経った家はリノベーション費用がかかる
古民家を購入してリノベーション工事をするのは人気です。また、築年数の経った家は価格も安いので、魅力的に見えることもあります。しかし、築年数が30年以上の家は、現在の耐震基準に適応しておらず断熱材も入っていないケースが大半です。
ですから、リノベーションをしようとすると耐震工事・断熱材の補填工事などが必要になります。その結果、リノベーション工事の費用が新築物件の建築費用と変わらないくらいかかることもあるでしょう。リノベーションの相談をする際、見積もりをしっかりと出してもらって検討をしてください。
4.中古住宅をリノベーション工事した実例
ここでは、テンイチが中古住宅を実際にリノベーションした実例を紹介します。ぜひ、参考にしてください。
4-1.間取りを大幅に改造したリノベーション工事

3LDK、築25年のマンションの間取りを1LDKにして、水回りなどの設備を一新しました。細かく区切られていた部屋を1つにすることで、広々としたリビングを確保し、収納も充実させています。
4-2.和室をつぶして広々としたリビングを確保した工事

こちらのリノベーション工事も、小さな和室を壊してLDKを拡張しました。水回りも一新し、現代的なライフプランに合った住宅に生まれ変わり、暮らしやすくなっています。
4-3.中古の一戸建てをフルリノベーション

畳敷きの床をフローリングにしたり水回りを一新したりして新築同様リノベーションした工事です。築年数が経った家もリノベーション工事を行うことにより、ぐっと寿命が延びました。
5.中古物件のリノベーションに使えるローンや減税・補助金制度

ここでは、中古物件を購入してリノベーション工事をする際に利用できるローンや減税制度および補助金制度を紹介します。
5-1.住宅ローン減税とリフォーム減税制度のどちらかが使える
中古物件を購入してリノベーションした場合、所得税の減税を受けられる「住宅ローン減税」と「リフォーム減税」のどちらかを利用できます。
ただし、リフォーム減税はエコリフォームや3世代リフォームなど、減税を受けられるリフォームが限られているので、注意が必要です。どちらの減税制度を利用したほうがお得なのか、よく考えて利用しましょう。
5-2.ハマライフ住宅取得費等補助金
静岡県浜松市では、県外から市内に転居してきた人が住宅を購入したりリフォームしたりする際に、最大で100万円の補助を受けられます。もちろん、リノベーション工事も対象です。詳しくは、「ハマライフ住宅取得費等補助金」の該当ページを確認してください。
5-3.住宅ローンとリフォームローンを併用して使うことも可能
住宅を購入する際に多くの方が住宅ローンを利用します。中古住宅を取得する際は、住宅ローンが利用可能です。なお、中古住宅でローンを組む場合は、耐震基準を満たしているかのチェックがあります。
また、リノベーション工事の費用を住宅ローンに組み込むことはできません。リノベーション工事の費用をローンで支払う場合はリフォームローンを利用しましょう。
なお、少しでも経済的な負担を軽くしたい場合は、頑張ってお金をためてリノベーション工事の費用は現金一括で支払うのもおすすめです。
6.中古物件の購入からリノベーションまでの流れ
ここでは、中古物件を購入してリノベーションするまでの流れを解説します。これから物件を探す人は参考にしてください。
中古物件を購入してリノベーションする流れは、以下のとおりです。
- 中古物件を不動産業者など通して探す
- ローン審査などを受けて通過したら売買契約を結んで、物件を購入する
- リノベーション工事を依頼する業者を探し、相談する
- リノベーション工事の計画を立て、依頼する
- リノベーション工事
- 引き渡し
物件を購入してからリノベーション工事の計画を立てるため、時間を少しでも短縮したい場合は、物件探しとリノベーション工事を行ってくれる業者への相談を並行して行うのがおすすめです。
リノベーション業者と物件を確認できれば、工事の計画もスムーズに立てられるでしょう。
7.中古物件をリノベーションに関するよくある質問

ここでは、中古物件をリノベーションに関するよくある質問を紹介します。
Q.リノベーションと建て替えの違いはなんですか?
A.リノベーションは基礎までは壊しません。一方、建て替えはいったん更地にして建物を造り直すことです。
Q.リノベーションは住宅の売買契約を結んだ直後から行えますか?
A.交渉しだいです。基本的には引き渡し後からでないと工事は行えません。
Q.リノベーション工事をしながら住むことは可能ですか?
A.工事の内容にもよります。たとえば引っ越し後に畳を変更するくらいは可能ですが大規模リノベーションの場合は難しいでしょう。
Q.リノベーション工事業者を選ぶ際のコツはなんですか?
A.工事の実績から判断しましょう。工事の実績が豊富な業者はいろいろなケースに対応できるほか、リノベーションの相談にも乗ってもらえます。
Q.リノベーション工事はどんな家でも行えるでしょうか?
A.基礎や躯体がしっかりしている住宅ならば基本的に可能です。しかし、築年数が40年以上の家や漏水がある物件、外壁や屋根の修繕履歴が確認できない家などはリノベーションが難しいケースもあります。
まとめ
今回は、中古物件を購入してリノベーションを行うメリットや注意点、工事までの流れを紹介しました。
当社は浜松市で地域密着型のリフォーム業者として、長年高い評価を得ており、優良リフォーム業者紹介サイトで11年連続成約件数1位の実績もあります。
静岡県浜松市でリノベーション業者をお探しの方はぜひ当社にご相談ください。お客様のご希望に叶うよう、最適なプランをご提案いたします。
この記事を書いた専門家

テンイチ 管理部 営業企画課
テンイチでは、お家時間を快適で豊かなものにするために必要なリフォームの知識や役立つ情報を提供し、静岡県内地域のみなさまの暮らしをサポートします。ご相談いただければ、安心のリフォーム工事をご提供いたします。