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耐震工事とはどんなものなのか? 費用相場や使える補助金も紹介!


「耐震工事とはどのようなものなのか?」「どんなときに必要で費用はどのくらいかかるのか知りたい」という人は多いでしょう。いつ大きな地震が発生するか分からない今、地震に対して備えておくことはとても重要です。自宅の耐震リフォームを検討している人も多いのではないでしょうか。

この記事では、耐震工事の必要性や具体的な方法・業者に依頼する流れなどを詳しくご紹介します。

  1. 耐震工事とは?
  2. 耐震工事が必要なケース
  3. 耐震工事の方法を紹介
  4. 耐震工事の費用相場は?
  5. 耐震工事に使える補助金について紹介
  6. 耐震工事を依頼する場合
  7. 耐震工事に関するよくある質問

この記事を読むことで、耐震工事をすることの重要性や工事の種類ごとの費用相場などが分かるはずです。ぜひ参考にしてください。

1.耐震工事とは?

まずは、耐震工事について詳しく解説しましょう。

1-1.地震の揺れに強い建物にするための工事

耐震工事とは、建物を地震の揺れに強くすることで倒壊を防ぐための工事です。阪神・淡路大震災により、1981年より前に建てられた建物が大きな被害を受けたことが分かりました。そのため、現在の耐震基準に合わせて建物の耐震工事を行うことが求められているのです。

1-2.免震・制震との違いは?

地震に備えるための工事には、耐震のほかにも「免震」と「制震」があります。この3つは、以下のようにそれぞれ目的が少し異なるのが特徴です。

  • 耐震:地震の揺れに耐えられる建物にするための工事
  • 免震:地震の揺れが建物に伝わりにくくするための工事
  • 制震:地震の揺れを建物が吸収するための工事

2.耐震工事が必要なケース

耐震工事が必要になるのは、以下のようなケースです。

2-1.1981年より前に建てられた建物

現在の建物は、1981年の「新耐震基準」に基づいて建てられています。新耐震基準では、震度6強~7程度の揺れに耐えられる造りを基準にしているのです。1981年より前に建てられた建物は新耐震基準に基づいて建てられていないため、震度6以上の地震が発生した場合、倒壊してしまう恐れがあります。早めに耐震工事を行うべきといえるでしょう。

2-2.地震によるダメージを受けたことがある建物

過去に大きな地震により、ダメージを受けたことがある建物も注意が必要です。目に見える問題が起きていなくても、建物内部がダメージによりもろくなっている可能性があります。次に大きな地震が起きたとき、建物が傾いたり倒壊したりしてしまう危険があるため、耐震工事が必要でしょう。

2-3.弱点のある木造住宅

地震の影響を受けやすい特徴を持つ木造住宅は、耐震工事が必要なケースが多いでしょう。たとえば、1階部分の壁面積が少ない・大きな吹き抜けがあって床面積が不足している・建物の平面が複雑な形状をしているなどの場合です。また、腐敗などで劣化している部分がある建物や、軟弱な地盤に建っている建物なども、耐震工事を行うべきでしょう。

3.耐震工事の方法を紹介

耐震工事の具体的な方法についてご紹介しましょう。

3-1.基礎の補強

基礎がしっかりしていない建物は、地震が発生すると倒壊してしまう可能性があるため、基礎を補強します。具体的には、基礎コンクリートの増し打ちやひび割れ部分の補修工事などが行われることになるでしょう。また、特殊なシートを基礎の表面に貼りつけ、強度を高める工事もあります。

3-2.接合部の補強

壁や梁・柱・土台の接合部がしっかり固定されていないと、地震によって建物が倒壊する恐れがあります。接合部を専用の接着剤や金物で固定し、建物の強度を高める工事が行われることもあるでしょう。

3-3.壁の補強

壁を補強することで建物の強度を高める方法もあります。壁が少ない面には新たに壁を増設したり、特殊パネルを使って既存の壁を補強したりすることが可能です。天井や床を壊さずに短時間でできる工事もあるため、住人負担を感じることは少ないでしょう。

3-4.屋根の軽量化

屋根に重さがあると、地震の際に建物の揺れが大きくなります。そのため、屋根を軽量化し、強度の高いものに換えることで耐震性をアップさせることが可能です。特に、瓦タイプの屋根は重さがあり、揺れによって落下する恐れがあります。軽量で強度の高いガルバリウム鋼板に交換することも可能ですが、見た目を変えたくない場合は「防災瓦」への交換もおすすめです。

4.耐震工事の費用相場は?

耐震工事の費用相場について、いくつか事例を挙げてご紹介しましょう。

4-1.全体的な補強工事の費用相場は150万円前後

建物全体の耐震性を高める工事だと、費用相場は150万円前後になります。ただし、築年数が経過している建物は劣化がすすんでいるため、200万円近くかかるケースも少なくないでしょう。特に、瓦屋根を軽量な屋根材に交換する工事が加わる場合は、費用が高額になることが予想されます。

4-2.外壁の補強は50万~100万円前後

外壁の補強をメインに行う場合、費用相場は50万~100万円前後です。壁を解体して筋交いを設置する場合や、外壁に補強材を設置する場合は50万円~、外壁に耐震パネルを設置する場合は60万円~が相場となります。

4-3.壁を解体せずに行う工事なら50万円以下でできる

壁を解体せずに筋交いを設置したり、梁に耐震金具を設置したりする工事なら、50万円以下で可能です。比較的築年数が浅く劣化の少ない建物であれば、部分的な補強工事でも十分に耐震性を高めることができるでしょう。

5.耐震工事に使える補助金について紹介

耐震工事には補助金制度が適用になる場合もあります。うまく活用して費用を節約しましょう。

5-1.概要は自治体によって異なる

耐震工事には高額な費用がかかるため、先送りにしている家庭も多いでしょう。そこで、注目すべきは補助金制度です。条件に該当すれば工事費用を半額に抑えることもできるため、詳しく調べてみることをおすすめします。補助金の交付金額や申請できる条件などは自治体によって異なるので、各自治体のホームページで確認しておきましょう。

5-2.申請には耐震診断が必要

補助金を受けるために欠かすことができないのが、耐震診断です。耐震診断の評点によって「耐震工事が必要」と判断されるかどうかが、補助金制度適用の重要なポイントになります。耐震診断を受けるためには10万円以上の費用がかかりますが、建物の地盤や基礎も調査してもらえるため、早めに手配するのがおすすめです。

5-3.国の制度も併用しよう

耐震工事の補助金制度を行っているのは自治体ですが、国が行っている制度も併用できる場合があるため、覚えておくとよいでしょう。国が行っているのは、「所得税の特別控除」と「固定資産税の減額」です。条件を満たしていればこの2つも活用してお得に耐震工事ができるため、必ずチェックしておいてください。

6.耐震工事を依頼する場合

耐震工事を業者に依頼する際の流れや業者の選び方などをご紹介しましょう。

6-1.まずは耐震診断の依頼を

耐震工事を業者に依頼する前に、まずは耐震診断を受けましょう。耐震診断を依頼する業者を決めたら、設計図や竣工(しゅんこう)図・建築確認申請書などの必要書類を用意します。耐震診断の結果をもとに工事方法を確定してから、工事業者に耐震工事を依頼するというのが一般的な流れです。複数の業者に無料見積もりを依頼し、比較して選ぶとよいでしょう。

6-2.業者選びのポイントは?

耐震工事を依頼する業者は、以下のポイントを参考に選ぶことをおすすめします。

  • 耐震工事の豊富な実績があるか
  • 見積書の内容が明確か
  • 専門的な知識と高度な技術を持っているか
  • 質問に対して明確に答えてくれるか
  • 丁寧でスピーディーな対応か

7.耐震工事に関するよくある質問

「耐震工事について知りたい」という人が感じるであろう疑問とその回答をまとめました。

Q.自分で自宅の耐震補強対策をすることはできますか?
A.ホームセンターで販売されている耐震グッズを使って家具を固定するなどの方法はありますが、土台や壁の補強などの耐震リフォームは専門業者に依頼する必要があるでしょう。

Q.建物の構造がシンプルなほうが地震に強いというのは本当ですか?
A.構造がシンプルだと壁や柱が互いに支えやすいため、地震に強いといわれています。

Q.住宅の耐震性を決めるポイントは何ですか?
A.建物の重さと壁の耐久性・接合部の強度が主なポイントになります。

Q.耐震工事をすると地震に強くなること以外にメリットはあるのでしょうか?
A.建物の資産価値を高めることができます。将来売却することを考えているなら、耐久性が高いことは大きなメリットになるでしょう。

Q.注意が必要なリフォーム業者の特徴を教えてください。
A.突然訪問してきて強引に耐震工事をすすめてくる業者や、極端に値引きしようとする業者には注意が必要です。

まとめ

耐震工事の必要性や具体的な方法・費用相場などを詳しくご紹介しました。いつ大きな地震が発生するか分からない日本では、住まいの耐震性を高めておくことに重要な意味があります。ぜひこの記事を参考に、耐震工事について考えてみてください。