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介護保険を使ってリフォームをする方法〜リフォームの事例や補助金制度〜


介護が必要な人にとって、段差やすべりやすい場所が家の中にあると非常に危険です。生活しやすい快適な環境にしたいけれど費用が……と、介護リフォームをすべきかどうかで悩んでいる方は多いでしょう。そんなときに役立つのが、介護保険を活用したリフォームです。

本記事では、介護保険を使ってリフォームをする方法やポイントなどについて解説します。

  1. 介護保険を使ってリフォームができるのか?
  2. 介護リフォームを受け取る条件は?
  3. 介護リフォームの事例とそのほかの補助金制度
  4. リフォーム業者選びのポイントは?
  5. 介護保険とリフォームに関してよくある質問

この記事を読むことで、介護保険を受ける条件やリフォームの事例などが分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.介護保険を使ってリフォームができるのか?

本当に介護保険を使ってリフォームができるのか、リフォームのタイミングなどについて解説します。

1-1.介護サービスを受けられるようにする社会制度

本当に介護保険を使ってリフォームができるのでしょうか。簡潔にお答えすると、条件に当てはまればリフォームが可能です。その条件について説明する前に、まずは介護保険について詳しく把握しておく必要があるでしょう。そもそも、介護保険とは介護を必要とする人が少ない負担で、介護サービスを受けられるようにすることを目的とした社会制度です。介護保険の対象となる人は、40歳以上の健康保険加入者全員が必要となります。40歳になった月から保険料の支払いが発生し、生涯にわたり保険料を支払う仕組みです。

1-2.要支援や要介護の認定を受けるのが前提

介護保険の介護サービスを受けるためには、介護が必要な要支援や要介護の認定を受けるのが前提です。そして、認定されれば被保険者は収入に応じた自己負担割合で、その介護度に応じた介護サービスを受けることができます。基本的に、介護保険サービスの利用料は、利用する本人の1~3割負担です。残りの費用は自治体が支払うことになっているため、介護保険を使用したリフォームもある程度の費用を賄うことができるでしょう。

1-3.介護や介護予防が必要になったときがリフォームのタイミング

介護リフォームを検討するベストなタイミングとしては、介護や介護予防が必要になったときです。たとえば、いつもは元気だったのに急病で脳卒中になり、要支援・要介護認定を受けたとします。その場合、退院して自宅に戻ってからも、できるだけ自立した生活を送るための環境を整えなければなりません。また、一般的に、高齢者は加齢によって住み慣れた家でも事故に遭いやすいリスクを抱えています。今まで問題がなかった場所でも危険と感じ始めたときは、介護リフォームを検討するタイミングといえるでしょう。

2.介護リフォームを受け取る条件は?

それでは、介護リフォームを受け取る条件・申請方法について解説します。

2-1.住宅改修費が支給される6つの条件

介護保険を使用したリフォームは、住宅改修費といわれています。介護保険の住宅改修費を受けるためには、下記の4つの条件を満たさなければなりません。

  • 利用者が要介護認定で要支援もしくは要介護に認定されている
  • 改修する住宅の住所が利用者の被保険者証の住所と同一であり、利用者が実際に居住している
  • 利用者が福祉施設に入居中・病院に入院中ではない
  • 支給は1人1回20万円の工事まで
  • 住民登録地の1つの住宅につき原則1回かぎりの支給。ただし、1つの住宅に要支援・要介護者が複数いる場合は、利用者ごとに支給限度額が設定され、重複工事でなければそれぞれが申請可能
  • 要介護度が3段階以上上がると、1人1回に限り再度20万円まで給付が受けられる

なお、利用者は収入に応じて1~3割を自己負担し、20万円を超えた場合は全額自己負担となります。20万円までは分割での利用が可能です。

2-2.リフォームが完了するまでの大まかな手順

介護保険の住宅改修費が支給されるまでの大まかな手順は以下のとおりです。

  1. 自治体より要支援・要介護認定を受ける
  2. ケアマネージャーに住宅改修のプランについて相談する
  3. ケアマネージャー同席のもと、施工業者に回収する場所や工事の内容を確認する
  4. 見積書を確認した後、正式に施工業者と契約する
  5. 市区町村に申請書類の一部を提出する
  6. 施工→完成し、利用者がいったん施工業者に工事費を支払い、領収書等を受け取る
  7. 市区町村に支給申請書類を提出する
  8. 住宅改修費の支給を自治体から受ける

上記のように、住宅改修費の支給はいったん依頼者側が支払うことになります。入院中に改修したい場合は、退院に合わせて改修工事を行いたい旨を自治体に相談しましょう。

2-3.市区町村に提出する書類

支給を受けるためには、市区町村に必要な書類を提出しなければなりません。介護リフォームが始まる前に提出すべき申請書類は、住宅改修費支給申請書・住宅改修理由書・工事見積書・工事図面・改修前の状況が確認できる写真などです。そして、工事完了後、市区町村に支給申請書類は以下の書類となります。

  • 改修前後の状態が分かる図面や写真
  • 領収書
  • 工事費の内訳書
  • 住宅所有者の承諾書(所有者が異なる場合のみ)

上記の書類は市区町村に提出しなければならない書類なので、大切に保管しておきましょう。

3.介護リフォームの事例とそのほかの補助金制度

ここでは、介護リフォームの事例とそのほかの補助金制度について解説します。

3-1.介護リフォームの主な事例をチェック!

介護保険による住宅改修費の支給対象となる工事の種類は決まっています。具体的なリフォーム事例とともに紹介しましょう。

3-1-1.手すりの取り付け

転倒防止や移動・立ち座りの補助などを目的に、手すりを取り付ける介護リフォームです。玄関・廊下・トイレ・浴室・段差があるところなど必要な場所に手すりを取り付けることになります。手すりを取り付ける際は、要介護者の身体状況に合わせることがポイントです。

3-1-2.段差の解消

手すりの取り付けと同じく、転倒防止や移動の補助などを目的としたリフォーム方法です。浴室・廊下・玄関・トイレの出入り口など、段差を解消することで安心できる生活環境が整えられるようになります。

3-1-3.床材または通路面の材料変更

既存の床材よりもすべりにくい材質に変更する介護リフォームです。たとえば、畳からフローリングに変えたり、クッションフロアへ変更したりするなどがあります。また、階段にノンスリップを取り付けることも可能です。

3-1-4.引き戸など扉の取り替え

居室やトイレなどの開き戸を引き戸・折れ戸・アコーディオンドアなど、移動しやすい扉に変更する工事です。開閉しやすいドアノブに変更したり、開き戸の右開きを左開きに変えたりすることもできます。

3-1-5.洋式便器などへの取り替え

和式から洋式に変更するなど、便器の取り替えも介護リフォームの1つです。便器を取り替える際に、暖房便座や洗浄機能が付いているタイプに変えることもできます。また、洋式便器を立ち上がりしやすい高さや便器の向きを変えることも可能です。

3-1-6.以上の改修に伴い必要になる工事

最後の介護リフォームは、手すり取り付けのための下地工事・給排水設備工事・下地の補強といった工事も含まれています。以上の改修に伴い必要になる工事全般です。

3-2.市区町村が行っている補助事業も

介護保険の住宅改修費のほか、市区町村などが行っている介護リフォームの補助事業があります。たとえば、補助事業の中には、介護保険と併用して使えるものから、介護保険の支給額と合計して上限が定められているものまで多種多様です。市区町村によって支給条件やリフォーム内容が大きく異なるため、詳細は自治体のホームページを確認してください。

4.リフォーム業者選びのポイントは?

ここでは、リフォーム業者選びのポイントを解説します。

4-1.介護リフォームの実績があるか

最初にチェックしてほしいポイントは、介護リフォームの実績があるかどうかです。さまざまなリフォームに対応していたり、経験豊富だったりする業者ほど、どのような状況でも迅速かつ丁寧に施工してくれます。逆に、実績がないリフォーム業者は、適当にプランを立てたり、いい加減な工事をしたりする可能性があるので要注意です。ホームページ等に今までの施工事例が記載されているか・実際に依頼した人の口コミや評判がいいのかなど、いろいろな点をチェックしておきましょう。

4-2.スタッフの対応が丁寧で分かりやすいか

リフォーム業者選びにおけるポイントは、スタッフの対応にもあります。優良業者の多くはスタッフがとても親切で、親身になって話を聞いてくれるでしょう。依頼者側の要望を聞き入れながらも、よりベストな施工プランを提案してくれるところは安心して依頼できます。けれども、スタッフの対応が悪く、返事も遅い業者は信用できません。リフォームは膨大な費用がかかりますし、何度も打ち合わせを重ねることになります。スタッフとの相性の良さも、チェックしておきたい大切なポイントです。

4-3.見積書の内容が具体的に記載されているか

前述したように、介護保険の住宅改修費は20万円以内が対象となります。20万円以上になってしまうと、支給を受けることができなくなるため、必ず見積書の内容は確認してください。見積書の内容が不明確になっていたり、内訳がきちんと記載されていなかったりするところは安心して依頼できません。リフォーム業者の中には、施工後に高額な追加費用を請求してくる悪質な業者が存在しています。悪徳業者に引っかからないためにも、依頼前の見積書確認は大切です。

5.介護保険とリフォームに関してよくある質問

介護保険とリフォームに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.屋外部分の改修も給付の対象になるのか?
A.対象になるケースがあります。たとえば、床材の変更および手すりの取り付けなど、玄関から道路までの屋外での工事です。屋外における段差を解消する際も、介護保険の介護サービスが利用できるでしょう。疑問点がある場合は、自治体に相談することをおすすめします。

Q.要支援と要介護で支給内容や金額は変わるのか?
A.基本的に、要支援と要介護で支給内容や金額は変わりません。介護の認定は対象者の身体状況によって段階が決まっていますが、段階によっても変わらないことになります。補助金受給の対象は、要支援1~2または要介護1~5のいずれかに認定されている被保険者であることを覚えておきましょう。

Q.介護保険を適用する際の注意点は?
A.介護保険の住宅改修費を利用する際は、工事前に必ず市区町村に事前申請をする必要があります。忘れる方が多いのですが、絶対に忘れないように気をつけてください。すでに、工事を始めてしまったり、終えたりしてから申請しても認められません。やむを得ない状況の際は、その旨を自治体に相談するようにしましょう。

Q.福祉用具を借りたり購入したりするときも介護保険は使えるのか?
A.使えます。自宅で少しでも長く自立した生活をするためには、福祉用具を必要とするケースがあるからです。介護保険では介護リフォームの支給を受けるほかに、福祉用具を購入したり借りたりする費用も賄えるので覚えておくといいでしょう。また、福祉用具とは、介護用ベッド・ポータブルトイレ・車いすなどがあります。

Q.おすすめのリフォーム業者は?
A.静岡・浜松・沼津を中心にリフォームを行っているテンイチがおすすめです。水まわり・内まわり・外まわりなど、さまざまなリフォームを行っています。60余年の実績があるからこそ、安心して相談できるでしょう。無料相談も受け付けているので、介護リフォームで悩んでいる方はぜひ一度ご相談ください。

まとめ

介護保険における住宅改修費を利用すれば、介護リフォームにかかる費用を賄うことができます。ただし、いくつか条件があるので、受給できる内容を確認しておかなければなりません。また、支給を受けるためには自治体へ事前申請が必要など、注意点もあります。介護保険の適用を考えている方は、時間に余裕を持ってあらかじめ内容をチェックすることが大切です。そして、リフォーム業者を選ぶ際は、できるだけ実績のあるところを選びましょう。