古い窓をリフォームするメリットは? 方法や注意点と共に解説

窓が古くなり、経年劣化が進んでくるとさまざまな問題が発生します。スムーズな開け閉めができなくなって不便さを感じたり、断熱効果が低下して「エアコンを稼働させていても室温が適温にならない」といったこともあるでしょう。
また、古い窓は結露が発生しやすく、周囲にカビが発生すれば健康被害が出る可能性があります。
古い窓をリフォームすることで、こうした問題が解決し、快適な住まいを取り戻すことができるかもしれません。
この記事では、古い窓のリフォームにどのような方法があるのか、リフォームに使える補助金にはどんなものがあるのか、などについて詳しく紹介します。
この記事はこんな方向け
- 結露がひどいなど、窓に関する悩みがある
- 窓のリフォームを検討しているが、どのような方法があるか知りたい
- リフォームに利用できる補助金や助成金について知りたい
- リフォームを依頼する会社選びに迷っている
この記事を書いた専門家

テンイチ 管理部 営業企画課
- 窓が経年劣化すると発生しがちな問題点
- 窓のリフォームにはどんな種類がある?
- 古い窓をリフォームする際の注意点
- 窓のリフォームに使える助成金の種類をご紹介
- 窓のリフォームで補助金を利用する場合の注意点
- 窓リフォームの事例
- 窓のリフォームに関するよくある質問
1.窓が経年劣化すると発生しがちな問題点

はじめに、窓が古くなると発生しがちな問題点について紹介します。窓が古くなるとどのようなデメリットが生じるのでしょうか?
1-1.断熱効果が下がる
窓は、ドア同様家の開口部ですから、経年劣化して隙間ができれば断熱効果が下がります。また、築年数が古い家の場合は、断熱効果そのものが薄く、経年劣化によりしっかり窓を閉めても隙間できてしまうこともあるでしょう。そうなると、冷暖房効率が下がり、光熱費も上がってしまいます。
1-2.健康被害が出る可能性
窓が古くなると結露が発生しやすくなります。結露が発生すればその付近に湿度が高くなり、カビが発生する恐れが出てくるでしょう。カビが発生すると胞子が空気中に舞い散り、健康被害が出る恐れがあります。
1-3.開閉がしづらい
窓が古くなると枠も歪んできて開閉がしづらくなります。隙間風が吹き込みやすくなり、部屋の中で快適に過ごすことができなくなるでしょう。また、鍵がかかりにくくなれば防犯上の問題も出てきます。
2.窓のリフォームにはどんな種類がある?

一口に窓のリフォームといっても、さまざまな種類があります。ここでは、代表的な窓リフォームを3つ紹介しましょう。
2-1.窓ガラスの交換
技術の進歩により、現在は薄手で断熱効果の高いガラスの種類も増えています。手軽に断熱効果を高めたい場合は、窓ガラスを交換するリフォームがおすすめです。通常1日で交換が可能なので、リフォームに立ち会う時間を取るのが難しいという方も比較的取り入れやすい方法と言えます。
2-2.内窓の設置
内窓とは、窓の内側にもう1つ窓を設置することです。気密性と断熱性が高くなり、結露も起こりにくくなります。家の構造上の理由で窓を取り外して交換するのが難しい場合や、機密性をより高めたい場合は内窓の設置を検討してみましょう。
2-3.カバー工法
カバー工法とは、古いサッシの上に新しいサッシをかぶせて窓をリフォームする方法です。サッシを丸ごと交換するには壁を一度壊さなければなりませんが、カバー工法ならば半日で窓のリフォームが終わります。
気密性や断熱性を高めるだけでなく、はめ殺しの窓を開閉できる窓に変えるなど、窓の種類を変更することも可能です。窓に関する不便の多くを解消できるリフォームと言えます。
3.古い窓をリフォームする際の注意点

窓のリフォームを行う際には、いくつか注意が必要なポイントもあります。ここでは、古い窓をリフォームする際の注意点を紹介しましょう。
3-1.マンションの窓リフォームは規約の確認が必要
マンションの場合、分譲であってもリフォームに制限がかけられていることもあります。マンションの外観や印象を変えてしまうことから、窓の大きさや形を変えてはならない規約があるマンションもあるでしょう。リフォームを依頼する前に、規約をよく確認してください。
3-2.建築基準法に準拠する
建築基準法によって、窓は床面積の1/7以上の開口面積を取らなくてはいけないと決められています(トイレ、浴室や洗面所、納戸などの収納室、専用のキッチンなどはその限りではありません)。
そのため、窓を小さくするリフォームを行う場合には注意が必要です。
建築基準法に準拠しているか心配な場合は、リフォームを依頼する業者に相談しましょう。
3-3.防犯性が低下しないか注意する
窓は、空き巣犯にとって格好の侵入経路になります。特に、人気のない裏庭や道に面した大きな窓は防犯性を高めるために強化ガラスにしたり、二重鍵をつけたりするなど対策が必要です。
はめ殺しの窓や開口部が小さい窓を大きく開ける窓にする際も防犯性が低下しないように注意しましょう。必要に応じて、鍵を二重にするなど対策を行ってください。
4.窓のリフォームに使える助成金の種類をご紹介

窓のリフォームに使える助成金には以下のようなものがあります。
- 高断熱窓リフォーム促進事業(住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業):窓を高断熱な窓へリフォームする際に支給
- こどもエコすまい支援事業:補助対象となるリフォーム工事を行う全世帯に支給
- 長期優良化リフォーム推進事業:断熱リフォームなどを行う際に支給
- 既存住宅における断熱リフォーム支援事業:断熱リフォームを行う際に支給
まずは、それぞれの制度について解説します。
4-1.高断熱窓リフォーム促進事業(住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業)
断熱性が高い、高機能な窓(熱貫流率1.9以下)にリフォームする際に補助金が支給されます。交付金額は上限200万円/1戸で、補助対象工事金額の1/2相当の補助金が出ます。
2022年11月8日に令和4年度補正予算として閣議決定されました。対象となる工事は、契約が2022年11月8日以降、工事着工が12月中旬以降(こどもみらい住宅事業者の場合)。交付申請は2023年3月中旬以降から可能になる見通しです。
補助金事業を実施する経済産業省のホームページに詳細が記載されています。後述する「こどもエコすまい支援事業」(こどもみらい住宅支援事業の後継事業)と連動しており、補助対象が重複しない場合は併用が可能になります。
4-2.こどもエコすまい支援事業
子育て世代や若者夫婦世帯などが家を新築する際などに補助金が出ます。なお、リフォームに限り注文主に年齢制限や子どもの有無などがありません。高齢夫婦の2人暮らしで、こどもが居ない世帯でも上限30万円の補助金を受けられます。
交付金額は通常30万円ですが、要件を満たすと60万円まで支給されます。
こどもみらい住宅支援事業の後継事業と位置付けられ、こどもみらい住宅支援事業より補助率が少し高く設定されています。現行のこどもみらい住宅支援事業は間もなく、予算が無くなり次第終了し、こどもエコすまい支援事業に引き継がれます。
こどもみらい住宅支援事業のホームページに情報が記載されています。申請はこどもみらい住宅支援事業と同じように「登録事業者」を通じて行うので、『登録事業者』に工事を依頼しましょう。テンイチも対象事業者として登録されております。
4-3.長期優良化リフォーム推進事業
既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームなどを行う際に支給される補助金です。毎年予算が決まっており、予算上限に達したら募集が締め切られます。
2022年度分は締め切られていますが、2022年11月、経済産業省は「省エネ住宅の支援強化に関する予算案」が閣議決定された」と発表しました。来年以降は予算がアップし、より利用しやすくなるでしょう。
費用は最大で250万円、工事費の3分の1までが対象です。国土交通省の総合ページに詳細がありますが、事業者向けの内容なので、まずはリフォーム会社に相談して見ましょう。
4-4.既存住宅における断熱リフォーム支援事業
既存住宅における断熱リフォーム支援事業とは、省CO2関連投資によるエネルギー消費効率の改善と低炭素化を総合的に促進するため、 高性能建材を用いた断熱リフォームを行った際に支給される補助金です。
こちらも、前述したように2023年度は予算がアップする可能性があります。断熱効果を向上させる目的で窓リフォームを行う場合には申請を検討すると良いでしょう。
窓の断熱工事で補助される金額は最大15万円です。北海道環境財団のホームページから分かりやすいパンフレットもダウンロードできます。
5.窓のリフォームで補助金を利用する場合の注意点
ここでは、窓リフォームで補助金を利用する場合の注意点を解説します。
5-1.リフォーム後に支給される
助成金や補助金はリフォームを行ったあとで、申請をして支給されます。ですから、一旦はリフォーム費用を立て替えなければなりません。費用がなくてもリフォームを行えるわけではないので、注意しましょう。
5-2.自治体が支給する補助金もある
補助金や助成金は、国が支給するものと自治体が支給するものがあります。どちらも予算や申し込み期限が決まっているので、早めに調べて対象であればすぐに申し込みましょう。なお、リフォーム費用全額が補助されるわけではありませんので、どれぐらいの負担が必要になるかも確認しておいてください。
5-3.介護保険もリフォームに使える
介護に必要なリフォームを行った場合、上限20万まで介護保険が使えます。たとえば、住宅介護をするために窓を断熱性の高いものに変えた場合は、介護保険が使用可能です。
6.窓リフォームの事例
ここでは、テンイチが手がけた窓リフォームの事例を紹介します。
6-1.変形した窓枠のリフォーム

経年劣化によって変形し、開閉が困難になった窓枠のリフォームを行いました。元の窓の内側に新しい窓「マドリモ」を設置したことで、開閉がスムーズになり断熱性も向上しています。
6-2.窓をサイズダウンするリフォーム

浴室に大きな窓を設けることで湿気がたまりにくくなり、カビの発生を抑えられます。その一方で、防犯面に不安があり、断熱性も低くなるのがデメリットです。このリフォームでは窓をサイズダウンして防犯性や断熱性を高めました。窓枠を壊さずに目隠しパネルで覆ったので、工期も短くて済みます。
6-3.断熱・防音効果の高い内窓へのリフォーム

ふかし枠を取り付けて二重窓にすることで、断熱性と防音性を高めるリフォームを行いました。重量が増したため、窓下には補強材も入れてあります。
7.窓のリフォームに関するよくある質問

ここでは、窓のリフォームに関するよくある質問を紹介します。
Q.大きな窓を複数の小さな窓にするリフォームは可能ですか?
A.できる例もありますが、かなり大掛かりなリフォームになります。壁を壊す必要も出てくるため、事前にリフォーム会社とよく相談しましょう。
Q.1日でリフォームを終わらせることは可能ですか?
A.ガラスの交換やカバー工法など、リフォームの内容によっては短期間で終わらせることもできます。
Q.出窓などを普通の窓にするリフォームは大掛かりになるでしょうか?
A.はい。窓の形を大きく変えるリフォームはどうしても大掛かりになります。
Q.家の窓をすべてリフォームする場合は時間がかかるでしょうか?
A.窓の大きさや種類、リフォーム方法にもよりますので、まずはリフォーム会社に相談してみてください。
Q.窓とほかの場所のリフォームを同時に行うことは可能ですか?
A.はい。まとめてリフォームすることで費用を節約できることもあります。
まとめ
窓をリフォームすることで断熱性や気密性をある程度アップさせることができます。古い家の断熱効果や気密性を高めたい場合、まずは比較的容易に行うことができる窓リフォームを検討してはいかがでしょうか?
リフォームを依頼する業者選びに迷った際はテンイチにご相談ください。窓リフォームで豊富な実績があり、優良リフォーム業者紹介サイトで11年連続成約件数1位の当社では、お客様がご満足いただけるようにさまざまなプランの提案が可能です。最長10年保証制度を実施しており、アフターケアも充実しています。相談は無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた専門家

テンイチ 管理部 営業企画課
テンイチでは、お家時間を快適で豊かなものにするために必要なリフォームの知識や役立つ情報を提供し、静岡県内地域のみなさまの暮らしをサポートします。ご相談いただければ、安心のリフォーム工事をご提供いたします。