住まいのコンシェルジュ

マンションで雨漏りが起こる原因・対処法・工事などについて徹底解説


マンションは規模が大きいため、雨漏りしている箇所や原因を特定することが難しい場合があります。とはいえ、雨漏りを放置すると、建物全体が劣化するケースもあり、早期に点検を受けることが大切です。マンションが雨漏りした場合の連絡先や工事費用の負担などの知識を身につけ、トラブルが起きても慌てないようにしましょう。

  1. 雨漏りについて
  2. マンションと一戸建ての雨漏りではどう違うのか?
  3. マンションの雨漏りは定期点検で防ぐことができる
  4. マンションが雨漏りした場合の対処法
  5. マンションの雨漏り工事について
  6. マンションの雨漏り:修繕業者の選び方
  7. マンションの雨漏りでよくある質問

マンションは集合住宅であるため、自宅が原因となっている場合は、隣家などへの損害賠償なども必要となるケースもあります。利用できる保険などについても覚えておくと安心です。

1.雨漏りについて

雨漏りしやすい場所や原因などを見ていきましょう。

1-1.雨漏りは建物の内部に浸水被害を受けること

雨漏りとは、建物のすき間などから雨水が浸入し、建物の内部まで広がることを指します。入り込んだ雨水は建物の内部に停滞し、カビや資材の腐食を招くこともあるため、わずかな異常でも見逃さないことが大切です。

1-2.劣化が進みやすい場所は雨漏りが起こりやすい

雨漏りは、屋根・外壁・屋上・ベランダなど、風雨や紫外線の影響を受けて劣化が進みやすい場所に起こるケースがほとんどです。特にマンションの最上階は、屋根や屋上からの浸水でダメージを受けやすいので注意してください。

1-3.ひび割れや防水加工の劣化などが原因であることが多い

雨漏りが起こる原因の多くは、建物の老朽化です。外壁や屋根などのひび割れやはがれ・屋上やベランダに施した防水加工のはがれ・配管の劣化などが挙げられます。まれに、窓のサッシに劣化が起こり、雨漏りの原因となるケースもあるでしょう。ただし、新築のマンションで雨漏りが起きた場合は、施工不良が関連しています。

2.マンションと一戸建ての雨漏りではどう違うのか?

2-1.定期的なメンテナンスを行っていない場合は注意が必要

マンションに劣化が起こるのは、定期的なメンテナンスを怠っているからです。屋根や外壁は風雨や紫外線の影響を受けます。建物の安全を維持するため、修繕や塗り替えなどをこまめに行うことが大切です。雨どいや排水溝の詰まりなどにも注意しましょう。

2-2.一戸建ての雨漏りとどう違うのか?

マンションの場合、規模が広いのに加え、共有スペースなどもあるため、雨漏りと漏水の判別がしにくいものです。一戸建ては比較的劣化箇所や雨漏りの原因の特定がしやすい傾向にあります。しかし、マンションは雨漏りの発生に気づくまでに時間がかかり、原因の究明が難しい場合もあるのです。

3.マンションの雨漏りは定期点検で防ぐことができる

マンションの雨漏りは突然起こります。建物の劣化を示すサインや定期点検などについて覚えておきましょう。

3-1.築10年目ぐらいからリスクが高まる

塗膜や防水加工などは、10年前後が耐用年数となっている場合が多いものです。老朽化した建物は、自然災害などが起きた後に雨漏り被害のリスクが高まります。築年数が経過しているマンションほど、こまめに点検を受け、安全を維持するようにしましょう。

3-2.雨漏りが起きる前に定期点検や補修を受けること

雨漏りが起きる前に劣化場所を修繕することが大切です。マンションの雨漏りは、被害状況によっては大規模な修理を要する場合もあります。多額の費用がかかるのに加え、自宅が原因となっている場合は隣家への損害賠償などの問題が出てくる恐れもあるでしょう。

3-3.劣化を示すサインを見逃さないこと

劣化が進むと、さまざまなサインが現れます。異常は見逃さないようにしましょう。以下のようなサインに注意してください。

  • 屋根材のはがれ・釘(くぎ)浮き
  • 外壁のひび割れ・タイルのはがれ
  • 外壁に粉が吹く
  • 屋上やベランダに雨水のシミが残る
  • コーキングを施してある箇所にすき間を見つけた
  • カビや藻などの発生
  • サッシ周りのひび割れや亀裂

3-4.マンションの管理規約を確認すること

マンションには管理組合があり、規約を設けている場合がほとんどです。専用スペースと見なされるのは室内だけで、通路や外回りは共有部分、窓やベランダは共有スペースと専用使用スペースとして分けられています。専用使用スペースにトラブルが起きた場合は、居住者に責任が問われるのです。

4.マンションが雨漏りした場合の対処法

マンションが雨漏りした場合の連絡先や損害賠償などについて触れていきます。

4-1.管理会社もしくは管理組合に連絡する

雨漏りが起きたら、賃貸なら管理会社や貸し主へ、分譲なら管理組合へ連絡しましょう。賃貸でも、トラブルの内容によって問い合わせ先が異なる場合があります。契約内容を確認することが大切です。

4-2.損害賠償が発生するケースもある

専用スペースのメンテナンスを怠り、明らかに居住者による過失で雨漏りが発生した場合は、隣家など被害があったところへ損害賠償をしなければなりません。具体的な損害賠償は、雨漏りによってシミやカビが発生した箇所の修理・浸水被害にあった家財などの補償などです。共有スペースなどの場合は、居住者に責任を問われることはないでしょう。

4-3.漏水は雨漏りとは原因が異なる

雨漏りは外部から雨水が浸入することで起こります。しかし、漏水は家の内部で起きた水漏れによるものです。たとえば、洗濯機や風呂などの水回りで起きたものや排水管の詰まりによるものがあるでしょう。

4-4.自分でできることは応急処置と保険の手配

マンションの雨漏りは、自分で原因を調査して修理することができません。ただし、業者に修理を依頼するまでの応急処置として、雨漏りの被害が広がらないよう、ビニールシートなどでひび割れや劣化箇所を覆う方法があります。漏電を防ぐため、家電製品のコンセントは抜いてください。また、火災保険・個人賠償責任保険などの内容を確認しておきましょう。居住者の責任が問われた際に、保険でカバーできる場合があります。

4-5.応急処置をしても業者による点検は必ず受けること

応急処置は、被害の拡大を食い止める目的で行います。しかし、放置すると建物の劣化や寿命にも影響を与えるため、応急処置だけで終えず、業者による点検や調査を受けるようにしてください。

5.マンションの雨漏り工事について

マンションの雨漏りを修理する工事についてご紹介します。工事日数や費用相場などについて覚えておきましょう。

5-1.場所別に修繕方法が異なる

雨漏りの原因となっている場所により、修理方法が変わってきます。

5-1-1.屋根

部分的な劣化であれば、釘(くぎ)の打ち直しや劣化箇所の張り替えなどを行います。劣化が全体に広がっている場合、屋根材の交換作業や全体の塗り替えなどを要するケースもあるでしょう。

5-1-2.外壁

ひび割れ・クラック・タイルのはがれなどは、部分的な修理で済む場合があります。深さのあるひび割れなどは、修理に加え、外壁塗装を行うのが一般的です。

5-1-3.屋上

屋上は、排水溝などの詰まりを解消するとともに、防水加工を施します。屋上の材質や環境を見て、工法を決めるのが一般的です。現地調査をしてもらい、適切な工法を提案してもらいましょう。

5-1-4.ベランダ

ベランダは防水加工を再度行って補修します。防水加工は、ベランダ全体にムラなく行うのが一般的です。また、窓やサッシ周りの補強なども同時に行い、建物内部への浸水被害を食い止めます。

5-2.雨漏り箇所を写真に撮影しておき、原因を早期に特定できたケースもある

天井や壁などのシミを写真に記録し、雨漏り箇所や原因の特定が早期にできたケースがあります。事前に情報があるだけで、調査にかける時間を短縮できるのに加え、劣化箇所の特定もスムーズに行うことができるでしょう。マンションで雨漏りを発見したら、業者に提示できるように準備しておくと修理に早く取りかかることができます。

5-3.塗料で浸水を防ぐことができる

防水塗料には、さまざまな種類があります。弾性塗料は、防水性に優れた塗料です。外壁や屋根などに塗装をした場合、わずかなひび割れやクラックが起きても、塗膜のダメージを最小限に留(とど)めることができます。塗料の種類には、水性アクリル樹脂系単層弾性塗料・セラミックシリコン単層弾性塗料・フッ素樹脂系複層弾性塗料などがあるのが特徴です。

5-4.耐用年数について

雨漏りの修理をした箇所の塗膜や防水加工には、耐用年数があります。10年を目安に再度メンテナンスを行いましょう。また、施工直後は、アフターフォローが整っている業者なら、無料で点検を受けることができます。修理した箇所に不具合がないか、きちんとチェックしてもらってください。

5-5.工事開始前は足場組みや養生を行う

雨漏りの工事を行う際は、足場組みや養生をします。修理する範囲が広い場合、建物全体に足場を組むケースもあるでしょう。また、塗料などの飛散を防止するため、養生は必要です。足場組みや養生をしている間は、窓の開閉やベランダの利用に制限が出る場合があります。業者の説明をよく聞くようにしてください。

5-6.工事内容や規模によって工事期間は変わる

雨漏りの範囲や劣化具合に応じ、工事内容や規模は変わるものです。多くの場合、1〜2週間程度で雨漏りの修理は終わるでしょう。屋根が原因で雨漏りが起きている場合でも、劣化が進むのを防ぐため、外壁やベランダなどを同時に修理するケースもあります。工事期間については、見積時に業者と相談しましょう。

5-7.費用は工事の規模によって異なる

雨漏りの修理にかかる費用は、工事の規模によって大きく変わります。小規模な工事なら、数十万で済むケースもあるでしょう。マンション全体の工事を要する場合は、100万〜500万円と多額の費用がかかる場合もあります。

5-8.火災保険が利用できるケースもある

火災保険の種類によっては、雨漏りや漏水などの損害賠償をカバーしてくれる場合があります。保険会社により、対象となる事案や補償額などに差があるため、加入している保険の内容をしっかり確認することが大切です。

5-9.マンションは早期に修理することが大事

マンションの雨漏りは、放置すると被害が拡大し、大規模な修理に発展することも珍しくありません。多額の出費を余儀なくされるケースもあるため、早期に発見し、修理を依頼することが大切です。

6.マンションの雨漏り:修繕業者の選び方

業者選びのポイントやアフターフォローについてご紹介します。

6-1.雨漏りの修理経験が豊富な業者を選ぶこと

雨漏りは原因の究明と適切な修理が求められます。確実に原因を突き止め、再発を防ぐためにも、雨漏りの修理経験が豊富な業者を選ぶことが大切です。

6-2.診断技術が高く、確かな修理ができるがプロのメリット

雨漏りは肉眼では確認できない場所が原因となっている場合もあります。雨漏り修理のプロなら、診断技術が高く、修理も確実に行うことができるのです。一般の人では難しい作業でも、丁寧かつ迅速にできるのが魅力でしょう。

6-3.無料見積もりを活用して業者を比べよう

業者では、雨漏りの修理に関する無料相談や無料見積もりを実施しています。業者の対応や技術を知ることができるため、複数の業者に問い合わせることが大切です。業者には、インターネットの申し込みフォームなどを利用して問い合わせをしましょう。雨漏りの修理は、テンイチまでご相談ください。

6-4.アフターフォローが整っている業者を選ぶこと

アフターフォローが充実していることは大切です。保証期間内なら、施工後の不具合なども無償で対応してもらうことができます。契約前に保証期間や保証内容をよく確認しましょう。

6-5.契約を急ぐ業者は避けること

中には悪徳な業者もいます。契約を急ぐ・必要のない工事を迫る・法外な料金請求などで、トラブルになることが多いものです。見積もりで金額をしっかり確認し、追加料金が発生しないことを書面で交わすようにしてください。また、契約を急ごうとする業者は危険です。他社と比較する時間を与えてくれる業者を選びましょう。

7.マンションの雨漏りでよくある質問

マンションの雨漏りに関する質問を集めました。

Q.防水加工にはどのような工法があるのか?
A.主に、防水シートを用いる工法となります。防水シートの素材は、塩化ビニール・FRP・ウレタンゴムなどです。防水シートの上から、防水塗料を塗る場合もあります。

Q.施工不良による新築マンションの雨漏りは、費用を負担して補修しなければならないのか?
A.施工不良が原因で雨漏りが起きた場合、保証期間内なら無償で補修をしてもらえます。まず、施工業者に連絡をしてください。現地調査で雨漏りが発生している箇所や欠陥部位を特定してもらい、安心して住むことができる状態に直してもらいましょう。

Q.マンションなど集合住宅に義務づけられている点検とは?
A.設備・エレベーター・消防設備などに関する点検です。1年に1〜2回必要な点検もあります。法令違反とならないように、定期的に検査や点検を受けてください。異常の早期発見につながります。

Q.賃貸マンションで雨漏りが起きた場合、家賃の減額を求めることはできるのか?
A.一概にできるとはいえません。貸し主が雨漏りの修理を迅速に行い、雨漏りで受けた被害をきちんと補償してくれた場合は、減額にならないケースもあります。管理会社などを介し、相談してみましょう。

Q.マンションで雨漏りが起きた場合、まずどうすればいいのか?
A.慌てず、冷静に対処することが大切です。賃貸の場合、感情的になって貸し主や管理会社に連絡してしまう場合があります。しかし、落ち着いて状況を伝えないと、連絡を受けたほうも理解するまでに時間がかかり、きちんと対処してもらえません。

まとめ

マンションの雨漏りは、一戸建てとは違い、原因の究明や雨漏りが発生している箇所を見つけるのが難しい場合が多いものです。漏水との区別もつきにくいケースも目立ちます。また、マンションで雨漏りが起こる原因のほとんどは、メンテナンス不足による建物の劣化です。屋根や外壁などの耐用年数である10年を目安に、定期点検を受けるようにしてください。雨漏りは放置せず、迅速に修理を依頼し、被害が広がるのを防ぎましょう。