屋根が劣化することで起こる問題は? 修理業者を選ぶポイントなど解説
屋根の劣化を放置することで、屋根材が落下してしまい、そのせいで通行人がケガをする危険があります。そのような事故を未然に防ぐためには、屋根の劣化症状を把握しておかなければなりません。どのような状態が劣化症状に該当するのかきちんと把握しておけば、早めに対処できるでしょう。
本記事では、劣化した屋根の修理方法などについて解説します。
- 屋根が劣化することで起こる問題
- 屋根の劣化症状にはどんなものがあるのか?
- 劣化した屋根の対処法は?
- 修理業者を選ぶポイント
- 屋根の劣化に関してよくある質問
この記事を読むことで、屋根の劣化症状や修理業者を選ぶポイントなどが分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。
1.屋根が劣化することで起こる問題
最初に、屋根が劣化することで起こる問題をいくつかピックアップします。
1-1.屋根材が落下する危険性
屋根が劣化すると、下地と屋根材の密着度が低くなってしまい、屋根材が剝がれたり落下したりする恐れがあります。たとえば、屋根材に瓦を使用している場合、落下すると歩いている通行人に当たって大ケガをさせてしまう恐れがあるでしょう。打ちどころが悪ければ命を失う危険性もあるので注意しておかなければなりません。現時点で剝がれていなくても、台風や暴風などによって屋根材が剝がれてしまい、近隣住民に迷惑をかけることもあります。
1-2.雨漏りで下地が傷むことも
屋根や外壁といった場所は、建物の中でも劣化しやすい場所です。常に太陽の光や雨風に当たっている場所ですので、劣化スピードが速くなります。特に、屋根は雨風や雪などから家を守るための役割を担っているところです。屋根が劣化してしまうと、そこから雨水が入り込んでしまい下地が傷んで腐敗してしまいます。雨漏りは建物の内部を傷める要因ですので、早急に対処しなければなりません。
1-3.修理費用が高くなる
「まだ大丈夫だろう」と屋根の劣化を放置するほど、修理費用が高くなってしまいます。修理費用がいくらかかるのか気になっている方は多いと思いますが、なるべく費用を抑えるためには早めの修理が大切です。少しでも気になる部分を見つけた際は、専門業者に調査を依頼するといいでしょう。専門業者であれば、目視だけでなく、赤外線センサーや専用道具などを使って屋根の劣化症状が調査できます。
2.屋根の劣化症状にはどんなものがあるのか?
それでは、屋根の劣化症状について詳しく説明します。
2-1.ひび割れ
屋根の劣化症状として代表的なのは、ひび割れです。さまざまな屋根材が使われていますが、中でもスレート屋根はひび割れが目立ちやすくなるでしょう。スレートが水を含むようになると、膨張し、晴れた日に水分が乾いて収縮をくり返すことになります。その膨張と収縮によって、固定されている釘にゆがみが起こり、少しずつひび割れが発生してしまうというわけです。ひび割れは放置するほどひどくなり、水漏れの原因にもなるので早めに補修しなければなりません。
2-2.色あせとコケの繁殖
屋根材の色あせが目立ってきたら、劣化していると思ってください。屋根材の種類によって異なりますが、5~10年ほどで色あせの症状が出てくるでしょう。色あせは、屋根材に塗られていた塗料が赤外線によって劣化している状態です。塗料が劣化していると、水を含みやすくなってしまうため、ひどくならないうちに塗り直しが必要となります。そして、コケの繁殖も劣化症状の1つです。コケが繁殖している状態は屋根材がもろくなっている可能性が高いでしょう。
2-3.屋根材の欠けと反り
屋根の劣化症状として、屋根材の欠けと反りもあります。屋根材の多くは、築10年以上経過すると欠けが発生しやすくなるといわれているのです。欠けはひび割れを放置した結果であり、すでに下地が傷んでいる可能性が高いでしょう。小さめの欠けであれば軽度な補修で済みますが、大きく欠けている場合は塗装ではなく、カバー工法や葺き替えが必要になってしまいます。また、屋根材が浮いてくると反りが目立ち始めるでしょう。一度、反ってしまった屋根材を元に戻すことはできないため、丸ごと交換しなければならなくなります。
3.劣化した屋根の対処法は?
ここでは、劣化した屋根の対処法について説明します。
3-1.まずはどのような状態か確認する
屋根の劣化症状が見られたときは、自分でどこがどのように劣化しているのかチェックしておきましょう。劣化箇所に限らず、ほかの場所にも劣化症状が発生している可能性もあります。自分で確認できる範囲で構いませんので、ベランダや遠い場所から屋根を見て、色あせが目立っていないか確認してください。自分である程度把握しておけば、業者に相談する際にチェックがしやすくなります。
3-2.専門業者に相談する
屋根の補修は自分では難しいところがあるため、専門業者に依頼することになるでしょう。屋根のリフォームや補修などを行っている専門業者は各地にあります。無料相談を受け付けているところがほとんどですので、屋根の劣化について相談してみてください。専門業者の中には、屋根・外壁調査を行っているところもあるでしょう。専門業者による調査であれば、屋根がどのような状態になっているのか詳しく分かります。
3-3.劣化症状の原因を調べる
屋根の補修を行っている業者に依頼し、劣化症状の原因を調べてもらいましょう。どのような症状が起きているのか・屋根がどのような状態になっているのか、そしてどのような原因があって劣化してるのか把握することが大切です。劣化症状の原因が分からなければ、適切な方法で補修することもできなくなるでしょう。優良業者ほどしっかりと原因を調べて、どのような方法で補修すべきか考えてくれるものです。
3-4.適切な方法で補修する
屋根が劣化している原因を把握したら、適切な方法で補修することになります。補修方法や補修にかかる費用は、屋根の劣化症状によって大きく異なるでしょう。下記に、屋根の補修方法をいくつかピックアップしたので、ぜひ参考にしてください。
- 葺き替え:既存の屋根材を撤去し、新しい屋根材を取り付ける方法
- 重ね葺き(カバー工法):既存の屋根材を撤去せず、その上から新しい屋根材を重ねる方法
- 屋根塗装:既存の屋根材表面に付着した汚れなどを落とし、再塗装する方法
- 部分補修:傷んでいる部分だけを補修する簡単な方法
また、最適な方法で補修できるかどうかは業者の腕にかかっているところがあります。きちんと補修してもらうためにも、修理業者を選ぶポイントを押さえることが大切です。
4.修理業者を選ぶポイント
ここでは、修理業者を選ぶポイントについて解説します。
4-1.屋根修理の実績があるか
修理業者選びで最初に押さえておきたいポイントは、屋根修理の実績があるかどうかです。屋根修理の実績がある業者ほど、きちんと劣化症状の原因を調べて、最適なプランを提案してくれます。いろいろな経験を踏んでいる修理業者であれば、どのような劣化症状でもスピーディーに修繕してくれるでしょう。修理業者のホームページ等には、施工事例が記載されているため、ぜひチェックしてみてください。これまでどのようなリフォームや修理を施工してきたのか、あらかじめチェックしてから相談することが大切です。
4-2.スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
スタッフの対応が丁寧かつスピーディーかどうかも、修理業者選びで押さえておきたいポイントとなります。外壁や屋根の修繕・リフォームなどは手抜きしやすい工事といわれているため、スタッフの対応で見極めることが大切です。たとえば、対応が悪かったり、提案をしても聞き入れてくれなかったり、詳しく説明してくれなかったりするスタッフは信用できません。屋根は建物の中でも重要な役割を持っているため、しっかりと施工してもらうためにも安心して依頼できる修理業者を選びましょう。
4-3.無料見積もりや無料相談を受け付けているか
スタッフの対応と同じく、気軽に相談できるかどうかも修理業者選びの大切なポイントです。無料見積もりや無料相談などを受け付けている修理業者か確認してください。また、見積書の内容が具体的に記載されているかも要チェックポイントです。屋根材を新しくするのであれば、どのような素材を使いいくらかかるのか・どのような作業にいくら必要になるのかなど、詳しく確認しておかなければなりません。後で修理業者とトラブルにならないためにも、事前の確認が大切です。
4-4.実際に依頼した人の口コミや評判がいいか
修理業者へ依頼する前に、口コミや評判をチェックするのも大切なポイントです。インターネットで「修理業者の名前 口コミ」と検索すれば、実際に依頼した人の書き込みが出てくるでしょう。対応が悪かった・後で追加費用を請求されたなどといった口コミが記載されている場合は、注意しておかなければなりません。悪徳業者には悪い評判が付いているものです。悪い口コミや評判が付いている修理業者は避けるようにしてください。
5.屋根の劣化に関してよくある質問
屋根の劣化に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.屋根材の主な種類と特徴は?
A.屋根材の主な種類としては以下のようなものがあります。
- スレート瓦:形状やカラーの種類が豊富で、現在の住宅に多く使われている。寒さに弱い特徴があるので寒冷地では使用不可
- セメント瓦:さまざまな形状やカラーがそろっており、施工がしやすい。塗装が剝がれるとカビやコケが繁殖し、劣化が急速に進行する
- 日本瓦:耐久性が非常に高いが、屋根の重量が重いので建物にかかる負担が大きい
- 金属屋根(トタン):耐熱性や通気性に優れている。塩分に含んだ水による塩害や寒さによる凍害が起こりやすいのがデメリット
Q.屋根材の耐用年数はどのくらいか?
A.屋根材の耐用年数は、約10~20年だといわれています。ただし、屋根材の種類や施工不良・立地条件などによって、早めに寿命を迎える可能性もあるでしょう。あくまで目安となりますが、主な種類の耐用年数を以下に記してみました。
- スレート:約10~35年
- 日本瓦:約30~60年
- セメント瓦:約20~40年
- ガルバリウム鋼板:約20~40年
- トタン:約6~20年
Q.屋根塗装は必要なのか?
A.屋根材や建物を守るためにも、屋根塗装は必要不可欠な作業です。唯一、屋根塗装が必要ない屋根材として日本瓦がありますが、メンテナンスフリーといわれる屋根材でも劣化はします。日本瓦でも漆喰(しっくい)部分が劣化したり、台風や地震などによって瓦が割れたりすることもあるのです。「メンテナンスフリーだから大丈夫」とは思わずに、定期的に塗装を塗り替えることが大切なポイントとなります。
Q.屋根の劣化症状を確認すべきタイミングは?
A.猛暑日が続いた日は、紫外線によって屋根がダメージを受けやすい傾向があります。特に、連日猛暑日が続いた場合は、いつも以上に直射日光を浴びているため、異変が起きていないかチェックすべきでしょう。また、暴風雨が過ぎ去った後、厳しい寒さが続いた後もチェックすべきタイミングといえます。どちらとも屋根材がダメージを負っている恐れがあるため、劣化症状が起きていないか入念に確認してください。
Q.地域密着型の修理業者に依頼するメリットは?
A.地域密着型の修理業者は、対応がスピーディーというメリットがあります。下請け業者に依頼するわけではないため、すべての施工を一貫して行えるのも大きなメリットといえるでしょう。施工後に異変が起きたとしても、すぐに対応してもらうことができれば安心して依頼できますよね。静岡・浜松・沼津を中心にリフォーム・リノベーションを行っているテンイチでは無料相談を受け付けているので、ぜひ一度お問い合わせください。
まとめ
屋根の劣化を放置していると、どんどん症状がひどくなり、建物全体が悪影響を受けてしまいます。さらに、補修方法も大がかりなものになってしまうため、修理費用が高くなってしまうでしょう。最悪なケースを防ぐためにも、なるべく早めに対処することが大切です。修理業者に屋根の調査を依頼し、まずは劣化症状の原因や状態をチェックしてください。また、修理業者に依頼する際は、なるべく実績のある業者を選ぶのが大切です。