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リフォームか建て替えか迷ったら! 知らないと損する判断基準

リフォームか建て替えか――これは、築20年を過ぎるくらいから頭を悩ます大きな問題です。たいていの人は費用だけで決めてしまいがちなのですが、これは間違い。リフォームと建て替えの特徴を理解して、どちらが適しているかじっくりと検討することが大切です。

目次

  1. リフォームと建て替えの違い
  2. ケースごとにリフォームか建て替えか検討する
  3. 失敗しない業者の選び方
  4. 業者に依頼する際の注意点

1.リフォームと建て替えの違い

1-1.リフォームと建て替え、どっちがいいの?

建物の築年数でリフォームか建て替えかを判断する人が意外と多くいます。しかし、そのような決め方はおすすめできません。建物や敷地の状態、間取り、そして住む人のライフプランによって、どちらが適しているかが大きく変わってくるからです。
場合によっては、建て替えするよりもリフォームのほうが費用のかかることもあります。あるいは、リフォームだけで新築同様の家に生まれ変わらせることも可能なケースもあるのです。

1-2.建て替えを希望する場合は土地に注意

ご自分の土地で建て替えができない場合や、現在よりも小さな家しか建てられない場合があるので気をつけてください。これは、建築基準法や条例が改正している可能性があるからです。それだけではありません。建物の主要な部分を変更する規模が大きめのリフォームや増築など、確認申請が必要な地域もあります。
リフォームか建て替えか悩む前に、このような規制についてお住いの市区町村に問い合わせをしてみましょう。

1-3.構造によってはリフォームが困難

建物の状態もチェックする必要があります。構造によっては、壁を動かすことが不可能なため、間取りを変更できない場合があるのです。特に大掛かりな増改築をする際には、建築時と同様の構造で行うのが基本となっています。
元の構造と異なるものに変えたい場合には、「混構造」と呼ばれるプランを考えなければなりません。これに関しては専門の知識や技術が必要となりますから、業者を選ぶ際に慎重になったほうがよいでしょう。

2.ケースごとにリフォームか建て替えか検討する

2-1.費用で比較したいケース

一般的には、建て替えのほうがリフォームより費用は高くなります。建て替えを行うには、建物の全てを解体しなければなりません。その分、廃棄物も多くなりますから、処分に費用もかかってしまいます。また、建て替え工事中には仮住まいも用意しなければなりません。家賃や引っ越し費用、登記費用など意外とお金がかかります。
いっぽう、リフォームの場合は、できるだけ元の建物を利用しますから、廃棄物も建て替えに比べたら少ないでしょう。また、部分的に工事を進めていくため、そのまま家に住みながらリフォームできる場合がほとんどです。
しかし、リフォームの工事は建て替えと違って、少しずつ進行していくというと特徴があります。そのため、工事単価が割高になる可能性があることを覚えておきましょう。
このようなことを踏まえて、それぞれの総額を比べる必要があります。リフォームの費用が、建て替えの7割以上もかかるようであれば、思いきって建て替えるほうが得だと考えてよいでしょう。

2-2.構造部の補修が必要となるケース

建物が劣化していると、リフォーム費用が高くなることがあります。構造部分が湿気や結露によって腐食していたり、シロアリの被害が土台や柱におよんでいたりすると、リフォームの規模は大きくなるでしょう。また、地盤や構造そのものに問題がみられる場合も意外と多くあります。
リフォーム後に、どれだけの耐用性を求めるかも大切です。リフォームか建て替えか検討する前に、このような問題点がないか調べてもらってください。

2-3.間取りを大きく変えたいケース

リフォームで間取りを変更したい場合には、構造的に可能かどうかを判断しなければなりません。構造に問題がなくても、補強工事は必要でしょう。間取りによっては、配管を大きく移動させなければならないこともあります。
このような大規模な間取りの変更は、工事の日数と費用が増えるのは当然です。リフォームでは、どうしても対応できないことがあるのも理解しておきましょう。特に、キッチンや浴室、トイレといった水周りを移動させるのは大変です。また、階段の場所を移したり、廊下の幅を広げたりするようなリフォームも手間がかかるため、費用が高くなります。間取りを大きく変更する際には、建て替えを視野に入れて検討するとよいでしょう。

3.失敗しない業者の選び方

3-1.候補を複数用意する

業者を選ぶ際には、まず候補をいくつか集めることをおすすめします。そこから、さまざまな角度から比較して絞り込んでいくとよいでしょう。インターネットだけでなく、広告やリフォームの相談会、口コミなど幅広く情報を収集して、3社くらいは候補として選んでください。

3-2.相見積もりをとる

候補を集めたら、そこから少しずつ絞り込んでいきます。まずは、相見積もりをとってみましょう。各業者に同様の希望を伝え、どのような工事内容と費用が提示されるのか確認するのです。このとき注意すべきなのは、費用だけに目がいかないようにすること。大事なのは金額ではありません。あらゆる角度から、業者を選定していきましょう。

3-3.業者を絞り込む

予算や希望を考慮した工事内容を提案してくれているか、見積書の内容は分かりやすいか、あるいは、保証内容がしっかりとしているか。このような点に注意しながら、業者を比較しましょう。担当者の印象も見逃せません。対応がきちんとしているか、も大切なチェックポイントです。

4.業者に依頼する際の注意点

4-1.大幅な値下げには気をつける

相見積もりをとると経験するかもしれませんが、予算を大きく超えた見積もりがだされることがあります。注意すべきなのは、その後の値下げです。見積もり後に大幅に値下げした料金を提示してくるようなところは気をつけてください。サービスをしていると見せかけるために、最初から値下げするつもりの額を見積もってきているのです。

4-2.うまい話には要注意

どのようなリフォームや建て替えにも、メリットだけでなくデメリットもあるものです。それにもかかわらず、デメリットに一切触れないような話をしてくる業者には気をつけてください。
たとえば、窓の面積を大きくするようにリフォームすれば、風のとおりはよくなりますし、部屋も明るく開放的になります。しかし、窓が多いことで断熱性や耐震性は劣ってしまいますし、防犯面で心配も増えるでしょう。このように、必ずメリットとデメリットがあるという前提で業者の話を聞いてください。信頼できる業者は、悪い面に関してもきちんと説明してくれます。

4-3.信頼できる業者であることが大切

見積もりや提案を比べるだけでも、自分にふさわしい業者かどうか判断できるでしょう。正確な見積もりをだしてくれて、デメリットも説明してくれるのは当然です。ほかにも、約束した時間を守っているか、連絡をこまめにしてくれるか、といった基本的なマナーができているかも会社の質を判断するうえで欠かせません。可能であれば、その業者が工事している現場を確かめにいくとよいでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。リフォームか建て替えか迷う場合には、次のような点を頭に入れて検討するとよいでしょう。

  • 建て替えを希望する場合は土地に注意
  • 構造によってはリフォームが困難
  • ケースごとにリフォームか建て替えか検討する
  • 複数の業者から相見積もりをとる
  • 大幅な値下げには気をつける
  • 信頼できる業者であることが大切

このようなことを念頭において、リフォームか建て替えかを慎重に考えていきましょう。

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